「世の光」の時間です。暑い季節が続きますが、皆さんお変わりありませんでしょうか。熱中症には十分お気を付け下さい。今日は「小さな痛みを見逃さない神」というテーマでお話しします。まず、新約聖書マタイの福音書8章14、15節を読みましょう。

「それからイエスはペテロの家に入り、彼の姑が熱を出して寝込んでいるのをご覧になった。イエスは彼女の手に触れられた。すると熱がひき、彼女は起きてイエスをもてなした」

私たちの人生には、大きな悩みだけではなく、小さな困難が数多くあります。学校や職場で些細な失敗をしたり、思わぬ事態に巻き込まれたりして「こんなはずじゃなかったのに」と気持ちが落ち込むことは誰にでもあるものでしょう。
この聖書の場面に登場するペテロの姑も、もしかするとそんな気持ちだったのかもしれません。普段は元気に家を切り盛りしていた彼女ですが、その日は熱を出して寝込んでいました。しかも、イエスという特別なお客様が訪れているにも関わらず、何もできずに横になっているだけ。迷惑をかけているような気分になっていたのではないでしょうか。しかし、イエスは彼女の状態に気づき、そっと手を伸ばし、優しく触れました。すると彼女の熱はひき、元気を取り戻したのです。そしてすぐに、感謝の気持ちを込めてイエスをもてなしました。
この出来事が示しているのは、イエスが「目立つ問題」だけではなく、「人知れず抱える小さな痛み」にも心を寄せる方であることです。周りの人には分からなくても、神はその悩みを知っておられ、気にかけてくださっています。私たちも、日々の生活の中で、小さな不安や孤独を抱えることがあります。
しかし、神は、あなたが抱えるどんな小さな悩みも見落とすことはありません。今日も、神の温かな配慮の中で安心して歩めますように。心からお祈りいたします。