三者関係で憎しみを超える

出演者
水谷 潔
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2025.07.31
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] マタイの福音書 5章43~44節
放送日
2025.07.31

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「世の光」の時間です。愛知県春日井市にあります春日井聖書教会・協力牧師の水谷潔です。
以前、ある心理カウンセラーから、「二者関係は不安定で、三者関係は安定的」と教えていただきました。夫婦、親子、職場、学校、地域での人間関係を思い浮かべてみると、確かに二人の関係は親密になりやすい反面、険悪にもなりやすいように思えます。それに対して、三人ですと、関係が安定し険悪になりにくいのではないでしょうか。
このことを知って思ったのです。聖書の「敵を愛しなさい」という教えは、三者関係を前提にしているのだろうと。新約聖書マタイの福音書5章43節と44節をお読みします。「『あなたの隣人を愛し、あなたの敵を憎め』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」
イエス様は、聖書の中で、自分の敵を愛するようにと命じています。自分と敵との二人の関係は、まさに敵対関係です。怒りや憎しみが湧きおこります。しかし、そこに神様という第三者を加えたらどうなるでしょう。
自分と神様、敵と神様という新しい二つの関係が生まれます。神様にとっての自分を考えれば、人を傷つけるような行為も、たくさん赦していただいていることに思いが及びます。敵としか思えない人物も、実は神様に愛されており、神様にとってはかけがえのない尊厳を持つ一人であることに気が付きます。
そうすると、これまでとは少し違ってくるのではないでしょうか。すぐに怒りや憎しみがすべて、なくなるというわけではないでしょう。しかし、神様という絶対者を、二人の人間関係に加えるなら、自分と敵という関係は、少しずつ変化をし始めます。
赦すことはできなくても、怒りや憎しみは薄れていくでしょう。存在や人格自体を否定していたその人のことも、一人の人間として認めることができるようになっていくのではないでしょうか。それは敵を愛する第一歩と言えるでしょう。ラジオの前のあなたも、神様を信じて、ご自分の人間関係の中に、神様をお迎えしませんか。自分の力ではできそうもない怒りや憎しみの克服を、神様に助けていただきませんか。

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