「世の光」の時間です。愛知県春日井市にあります春日井聖書教会・協力牧師の水谷潔です。
新約聖書のヨハネの福音書2章のはじめには、カナの婚礼と呼ばれる記事があります。カナという村で婚礼、結婚のお祝いがあり、イエス・キリストの母であるマリアはそこにおり、イエス様と弟子たちも婚礼に招かれていました。
当時の婚礼は長ければ一週間ほど続くのですが、その途中でお客さんたちに出すぶどう酒がなくなります。当時、婚礼でぶどう酒は欠かせないものとされ、もし、切らしてしまえば、大変な恥となり花婿の一家は面目を失いました。さあ、大変です。どうなってしまうのでしょう。
新約聖書ヨハネの福音書2章3節をお読みします。「ぶどう酒がなくなると、母はイエスに向かって『ぶどう酒がありません』と言った。」この婚礼で、裏方をしていたイエス様の母マリアはイエス様に、一言「ぶどう酒がありません」と告げます。
あるがままの現状をイエス様に向けて伝えると、それを受けたイエス様は、給仕をする者たちに、そこにあった六つの瓶に水を一杯満たすよう命じます。そして、不思議なことにその水はぶどう酒に変わり、この危機を乗り越えることとなります。
私たちも、ぶどう酒が尽きるような経験をすることがありますよね。ラジオの前のあなたも、なくてはならぬものが、尽きてしまう、そんな経験はないでしょうか。それは、希望や生きがい、生きる気力のような精神的なものかもしれません。あるいは、お金や食べ物のような物質的なものかもしれません。
そんな時、「ぶどう酒がありません」とあるがままを伝えたマリアのように、あるがままの自分の現状を正直に、イエス様に伝えてみませんか。そこから、あなたとイエス様との絆が始まっていくのだと思います。
どうでしょう、自分の現状を正直にイエス様にお伝えすることから始めてみませんか。カナの婚礼で、水をぶどう酒に変えたイエス様は、ふさわしい時に、ふさわしい方法で、あなたを助け、支えてくださる方です。