「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか。鳩ヶ谷福音自由教会牧師の大嶋重徳です。
今週は受難週と呼ばれるキリスト教会の大切な一週間です。今週はイエス様が十字架の上で語られた七つのことばを学び、キリストの十字架を思いめぐらす一週間をみなさんと過ごしていきたいと願っています。
十字架上でのイエス様の第一のことば。「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。」というそんなことばでした。午前9時、イエス様の手と足に釘が打ちつけられました。肺が圧迫されて呼吸をするためには自力で体を持ち上げなければならない。大量の出血のために、やがて肺に水が溜まっていき、呼吸困難に陥っていきます。すでに十字架にかけられるまで、唾をかけられ、頭を叩かれ、バカにされ、精神的な屈辱にさらされ、イエス様の背中には鉄と尖った骨がついた革の鞭で何度も何度も打たれていたのです。死の恐怖にさらされながら、イエス様は「父よ、彼らをお赦しください。」と自分を殺そうとする者のために祈られました。十字架にかけられている意味が、彼らの赦しのためのものであると自覚していなければ、このようなことばをイエス様が口になさることなどなかったでしょう。
また、十字架上から見えるイエス様の視界には、何人も自分を裏切った弟子たちの姿がありました。弟子たちは、このイエス様の祈りをどのように聞いたでしょうか？この祈りこそ、全世界の人々のために祈られている祈りです。
パウロという牧師は聖書でこう言いました。「私は自分のしていることがわかりません。私は自分の願っていることをすることができず、かえって、したくない悪を行っています。それは私のうちに住む罪です。」
今週も私たちは自分の願っていることができたでしょうか。できていません。やさしいことばよりも、裁きのことばを、怒りのことばを口にしてきました。自分など何も変わらないと自分で開き直って罪の中に落ち込んでいった私たちがいるのです。しかし、イエス様は、そんな自分で何をしているかわからない私たちのために、十字架にかかられたのです。私たちは十字架を見上げる時、このとりなしの祈りの中にあることに気がつきます。
イエス様の十字架の第一のことば。とりなしの祈りのことばでした。今週、あなたはあなたのために祈ってくれるイエス様のことばを深く思い巡らしてくださればと願います。