自分を犠牲にして乗客を助けた 長野政雄

出演者
岩井基雄
制作
PBA太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 人を許すことが出来ないとき

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アップロード日
2023.03.04
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの福音書 15章13節
放送日
2023.03.04

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「世の光」の時間です。お変わりありませんか。岩井基雄です。
この土曜日は、歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでみましょう。今日は、自分を犠牲にして乗客を助けた長野政雄です。
作家の三浦綾子さんが書いた「塩狩峠」という小説をご存知でしょうか。長野政雄さんの実話に基づいて書かれた小説です。
明治42年2月28日、北海道の塩狩峠を登る汽車の連結がはずれ、最後尾の客車が坂を暴走したのです。極寒の北海道ではハンドブレーキはきかず、スピードを増す客車をとめたのは鉄道職員・長野政雄でした。その客車に乗り合わせていた彼は、自分の体を線路に投げ出して客車を止めたのです。 
長野さんは、友人の勧めでキリスト教会に通い、罪を認めキリストを信じて、17歳の時に大阪天満基督教会で洗礼を受けました。翌年には北海道の札幌に移住して鉄道職員となり、ほどなく旭川に住みます。そのとき通った旭川基督教会では教会学校の先生となり校長の働きも務めました。子どもが大好きな長野さんに惹かれてか、多い時は100人を超える子どもたちが集ったそうです。
彼は誠実に鉄道職員の仕事をし、酒乱で親族から見捨てられた友人にも愛を持って接し、仕えるような人物でした。「旭川には、長野というクリスチャンの庶務主任がいる。彼に一任すれば、あとの心配はいらない」と上司に言われるほどでした。教会の働きも積極的に、喜んで行いました。ある宣教師がスパイ容疑をかけられたときも、徹底して宣教師を守り、自分も仲間と誤解されかねない中で行動した愛の人でした。
事故の当日も、子どもたちに聖書を教えていたようです。そして、身体の不自由な方や弱い方々が乗ることが多かった最後尾の客車にいた長野さんは、喜んで自分を犠牲にして客車を止めたのです。それはイエス・キリストが示してくださった愛に基づいていました。
聖書のことば
「人が自分の友のためにいのちを捨てること、これよりも大きな愛はだれも持っていません。」新約聖書 ヨハネの福音書15章13節
長野さんの懐には、いつも遺書があり、「私は感謝して凡てを神に捧ぐ」「私の死によって神に近づいてほしい」とあったそうです。いのちをかけて神様への感謝と愛に生き、人々にキリストの愛を伝えたのです。

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