ルカの福音書37-最上のわざ

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 不安や恐れを感じているとき

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アップロード日
2020.11.03
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 2章
放送日
2020.11.03

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 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。
 今朝の聖書の箇所には、84歳の女預言者アンナという人物が出てきます。84歳の彼女は、毎日、神殿に祈りに出てくる生活をしていました。上智大学の学長を務めたヘルマン・ホイヴェルス神父の「最上のわざ」という詩があります。

「この世の最上のわざは何?
 楽しい心で年をとり、
 働きたいけれども休み、
 しゃべりたいけれども黙り、
 失望しそうなときに希望し、
 従順に、平静に、おのれの十字架をになう。
 若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
 人のために働くよりも、謙虚に人の世話になり、
 弱って、もはや人のために役だたずとも、親切で柔和であること。
 老いの重荷は神の賜物。
 古びた心に、これで最後のみがきをかける。
 まことのふるさとへ行くために。
 おのれをこの世につなぐくさりを少しずつはずしていくのは、真にえらい仕事。
 こうして何もできなくなれば、それを謙虚に承諾するのだ。
 神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。それは祈りだ。
 手は何もできない。けれども最後まで合掌できる。
 愛するすべての人のうえに、神の恵みを求めるために。
 すべてをなし終えたら、臨終の床に神の声をきくだろう。
『来よ、わが友、われなんじを見捨てじ』と。」

 「祈り」それはなんと尊い奉仕であるかと思います。私の故郷の福知山の教会には、既に天にお帰りになった古田さんという女性がおられました。ご主人がまだ信仰を持っておられず、夫の救われていない私の母は、古田さんによって信仰が励まされ、慰められていました。いつも声をかけ、家を訪ねてくださったのです。
 そして、いつも礼拝の前の席に座り、背筋をまっすぐ伸ばし、説教をお聞きになる。私が献身したことを喜び、年金生活の中でも、神学校の勉強のためにと献金をして下さり、初めて福知山の礼拝で説教したときは、「大嶋重徳先生、本当に励まされ、私はこの日まで生きていてよかった」と。
 どれほどつたない説教であったにも関わらず、どれだけ若い説教にも関わらず、敬意を払いまっすぐにみことばを聞いて下さったのです。
 年をとって、何もできなくなったと言ってはいけません。病気の方もそうです。祈ることの、尊いあなたの奉仕を待っている人がいるのです。その「最上のわざ」のために、今朝もお仕えしていただきたいと思います。

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