「世の光」の時間です。私は、グレースガーデンチャーチ牧師の阿部頼義です。明日はクリスマス・イブですね。世間の賑わいとは対照的に、孤独を感じるという方もいるのではないでしょうか。
今日は、そんなあなたに知って欲しい聖書の大切なメッセージがあります。それは「神はあなたのことをよくご存知だ」ということです。たとえ、あなたが「どうせ誰も私のことなんか分かってくれない」「ああ、どうせ誰も助けてくれない」と感じる時も、神は、あなたの名前を呼び、今この時も、あなたのそばにいてくださるのです。
私の好きな讃美歌に「He Knows My Name」という曲があります。直訳すると、「神は私の名前を知っている」という意味です。この曲はアメリカ人のトミー・ウォーカーという方が、フィリピンにある孤児院を訪ねたときにできた曲だそうです。彼は、そこで孤児のジェリーくんという男の子と出会いました。
ジェリーくんは、トミーさんのところに来て、「僕の名前はな～んだ？」と聞いたそうです。トミーさんが「君はジェリーだろ？」と優しく語りかけると、ジェリーくんは満面の笑みで、また向こうの方に走っていき、しばらくすると、また帰ってきては、同じ質問を繰り返したそうです。
この時、トミーさんは、名前を呼んでもらえるということが、こんなに嬉しいことなんだなと感じたそうです。その時にできたのが、この讃美歌He Knows My Name神は私の名前を知っておられる、という曲です。神は、親にも見捨てられてしまったジェリーくんのような孤児の一人一人の名前さえ知っておられ、大切にしてくださる方だというメッセージが込められています。
聖書のイザヤ書43章1節にはこのようなことばがあります。「恐れるな。わたしがあなたを贖ったからだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたは、わたしのもの」・・・・「わたしはあなたの名を呼んだ。あなたは、わたしのもの」神は、あなたの名前も知っておられ、あなたのそばにいてくださいます。
クリスマスは、このようにあなたの名を呼び、あなたの心に寄り添ってくださる神が、この世に来られた日なのです。このクリスマスの時、神の愛があなたの心に届くようにお祈りします。