ルカの福音書 12-ザカリヤ
- 出演者
- 大嶋重徳
- 制作
- PBA 太平洋放送協会
- 再生時間
- 5min
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- アップロード日
- 2020.03.19
- カテゴリ
- 人物・人生
- 聖書箇所
-
[新約聖書] ルカの福音書 章
- 放送日
- 2020.03.19
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んで います。 今日の箇所にはエルサレムの神殿で働く祭司、ザカリヤという人が出てきます。ザカリヤは神 殿儀式をしている真っ最中に天使ガブリエルが現れました。ザカリヤは祭壇で香を焚く手順を止 められました。しかし祭司にとって一番大切なことは本来、神のなさろうとしていることに敏感 であることです。 ガブリエルは「あなたたち夫婦に子どもが与えられる」ということを告げました。私たちの生 活にも、急な変更を強いられることがあります。自分の願いどおりにいかないことがあるでしょ う。自分には自分のやってきたやり方がある。それに自分は慣れている。この通りにやっている ならば自分は安心する。自分の生活は誰にも邪魔されたくない。これをやっていると間違いはな い。 しかし神様の御心がそうなのかというと、自己吟味がいつも大切です。私たちの日常が神様の 介入を拒みたい生活になっていないかと吟味しないといけないのです。むしろ、神様に喜んで介入 される余地を持っているだろうか、それを問う必要があります。 ザカリヤは答えます。「私はもう年寄りですし、妻も年をとっています。」 神様は、かつて若いころに祈ったザカリヤの願いを覚えておられ、今その祈りに答えようとし ておられる。しかしそのことが信じられない、受け止められないザカリヤがいました。「もう結 構です。もう自分のペースがあります。」 ザカリヤは恐れの中にありながらも、自分の思いを雄弁に語り始めます。私はもう年寄りです し、もう長い間こうやってきたんです。今更、妻の妊娠をエリサベツに言う。私にとっては厳しい ことです。私には長年築き上げてきた生活がありますから。 私たちにも、かつては祈っていた祈りがあります。けれども今は自分の生活のペースがある。か つての祈りに神様が答えようとされても、自分のペースに神様が合わせてくれないと怒る。苛立ち を持つ。私の都合のよい時にこそ、祈りは答えてくれると良いのにと思う、そのとき、私たちは神 様に雄弁に話し始めるのです。「私たちの今の生活を荒らさないで下さい。」 祈りに答えてくださる神様に感謝するよりも、自分の穏やかな生活を大切にしている。しかし 神様は、今日、あなたの祈りに答えて、神様の導く信仰の冒険へと踏み出すようにと招いておられ るのです。私たちは、私たちの置かれている生活の中で、神様の働かれる場所を作っていかなけれ ばなりません。