命のビザをつないだ男 小辻節三(こつじ・せつぞう)

出演者
岩井基雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.10.28
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの手紙第一 3章18節
放送日
2019.10.28

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世の時間です。お変わりありませんか。岩井基雄です。
 第四月曜日は、歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでいますが、先月は、日本のシンドラーと呼ばれた杉原千畝について学びました。千畝は、6000人を超えるユダヤ人たちにビザを発行したのですが、それは、日本を通過する許可を与えるビザでした。
 そして、日本においてユダヤ人救済のために働いたのが、今日学ぶ、小辻節三です。杉原千畝が書いたビザが有効なのは、わずか十日間でした。ビザが切れるとユダヤ人たちは、強制送還されてしまいます。ナチス・ドイツの手に戻されれば、彼らに死が待っていることは明らかでした。彼らが、日本に到着すること自体が非常に困難でした。しかし、さまざまな奇跡の連続や、多くの方々の誠実な助けによって、彼らは無事に日本にたどり着くのです。
 しかし、日本に来たユダヤ人たちも、さらに入国を拒否される可能性もあり、期限の近づくビザを延長しつつ、日本経由後のアメリカなどへの他国に渡る道や、保証人を見つけることが、より不可能に思われました。しかし、その彼らの状況を聞き、奔走したのが、京都の賀茂神社の神官の家に生まれ、キリスト教を信仰し、さらにヘブライ学者となった小辻節三でした。
 彼は、日本に到着したユダヤ人たちのビザの延長を勝ち取り、出国先を見つけられるまで日本に滞在できるようにし、また彼らの、日本経由後の道を開くため、愛をもって奔走し続けたのです。そのため小辻自身、命の危険にさらされたこともありました。
 しかし、神の愛に生かされていた小辻は、多くの犠牲を払ってユダヤ人たちに愛を届け続けたのです。もし日本に小辻がいなければ、杉原千畝が発給したビザを握りしめ、日本に来たユダヤ人難民の境遇も大きく異なっていたに違いありません。小辻は、真実な神様の愛によって彼らを愛し、助けるために、誠実に歩み尽くしたのです。そして、神ご自身が、彼らを用いて道を開いて下さったのです。
 聖書の言葉 「私たちは、ことばや口先だけではなく、行いと真実をもって愛しましょう。」新約聖書ヨハネ第一の手紙3章18節
 私たちもまた、本物の愛を神から受け、行いと真実をもって人々に届けたいと願います。

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