家族旅行の中の孤独

出演者
黒木昭江
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2025.09.04
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] サムエル記第一 章
放送日
2025.09.04

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「世の光」の時間です。今週は愛知県名古屋市の富田キリスト教会の牧師、黒木昭江がお届けしています。
人生はしばしば旅にたとえられます。しかしその旅は、いつでも順風満帆とはいきません。そんな旅路を歩む、聖書に登場する人々を今週はご紹介しています。今日、ご紹介するのはハンナという女性です。
ハンナには悩みがありました。子どもが出来なかったのです。ときは3千年以上前の紀元前。ハンナの夫はハンナを大切に思っていましたが、子宝に恵まれなかったからでしょうか、第二夫人とも結婚生活を営み、第二夫人にはたくさんの子どもがいました。一族は毎年一度、礼拝のために旅をしました。家族そろって神を礼拝し、その後、家族で食事の時間を楽しみました。素晴らしい家族団らんのひとときでしたが、ハンナにとっては苦痛でしかありません。第二夫人と子どもたちの楽しい親子のやり取りは、ハンナを苦しめました。
夫は、ハンナに声をかけました。「子どもがいなくったって、おまえには私がいるから十分じゃないか」。そのことばはいっそう、ハンナを苛立たせました。彼女は神殿に行き、神に祈ります。しかし神殿で働く祭司も、打ちのめされているハンナを見て、酔っ払っていると勘違いし、責めました。
ハンナは孤独でした。しかし、神様は彼女の味方でした。彼女の祈りにじっと耳を傾け、彼女を受けとめてくださいました。ハンナは祈りの中で、そんな神様の心を感じとり、立ち上がります。神様が自分の思いをしっかり受けとめてくださった。それは彼女に力を与えました。
年が明けたとき、ハンナは身ごもって男の子を出産しました。この男の子は、その後、歴史を大きく動かす、重要な役割を果たす人物に育ちました。
私たちも、孤独を味わうことがあります。問題を抱えているときに、身近な人々が幸せいっぱいだと、距離を感じます。悩みの中で、大切な人が自分を理解してくれないと感じることもあります。けれども、私たちは、究極的には孤独ではありません。神様が私たちを理解し、受けとめ、慰め、具体的な助けを与えてくださいます。

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