「世の光」の時間です。今週は福井誠が担当しています。町は12月に向けて、だんだんとにぎやかになってきました。しかし、私たちの心の中はどうでしょうか。忙しさや不安、あるいは孤独を感じている方もいらっしゃるかもしれません。今日は「信仰がいのちを生み出す」というテーマでお話します。聖書をお読みします。
「イエスは振り向いて、彼女を見て言われた。『娘よ、しっかりしなさい。あなたの信仰があなたを救ったのです』すると、その時から彼女は癒やされた」新約聖書のマタイの福音書9章22節
このことばは、12年間も病気で苦しんでいた女性に、イエス・キリストが語りかけたものです。彼女は「この方の服に触れるだけで癒される」と信じて、イエスの後ろからそっと近づきました。誰にも気づかれないように、でも心の奥では必死に信じていたのです。イエスは彼女を振り向き、「あなたの信仰があなたを救ったのです」と言われました。イエスは、女性の行動よりも、「信じて頼る心」に目を向けられました。
私がイスラエルを訪れたとき、イエスが祈ったとされる岩に、多くの人が手を触れて静かに祈っていました。最初は「本当に意味があるのだろうか」と思いましたが、ふと気づいたことがありました。信仰とは、「がんばって信じること」ではありません。「もう無理だ」と思ったときに、神様にその正直な気持ちを打ち明けること。そして、ありのままの自分で神様にすがることです。あの女性も、きっとそうだったのでしょう。
信仰のゴールは、信じる力を強くすることではありません。むしろ、神様と心を通い合わせ、神様との生きた関係を深めることです。今日、あなたの心の奥にある願いを、イエスに祈ってみませんか。イエスは、あなたの信仰に応えられる方です。