泣かなくてもよい④

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 孤独や悲しみを覚えるとき
  • 愛する人を失ったとき
  • 死や命について考えているとき

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アップロード日
2024.07.04
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 7章11~17節
放送日
2024.07.04

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。私の担当する今週は、イエス様が一人息子を亡くして、嘆きと悲しみにくれる女性に、「泣かなくてもよい」とおっしゃった聖書のルカ7章から学んでいます。
イエス様は、涙する母親に声をかけた後、葬儀の列に近づき、棺に手をかけられました。当時は「死体に触れると7日間は汚れる」とされていました。そんなことなど、ものともせずにイエス様は棺に触れられたのです。死んだ若者を墓へと運ぶこの葬列を、「もうこれ以上進んではならない」と押し止められました。
そして「青年よ、あなたに言う。起きなさい」と語りかけられたのです。「起きなさい」とは、眠っている者に目覚めるようにと命じることばです。「起きよ」このことばは「復活」を意味することばです。「復活せよ」と命じたということです。「すると、死人は起き上がってものを言い始めた」とあります。イエス様の命令の通りに、死んだ若者は復活しました。
イエス様がこの地上に来てくださったことの究極的な意味がここにあります。イエス様は死の支配下に置かれている私たちに「泣かなくても良い。あなたに言う。起きなさい。」と、語りかけるためにイエス様は私たちの元へと来てくださったのです。
死のもたらす残酷で圧倒的な支配を打ち砕き、私たちに新しいいのちを与えて下さる。死の力の前で無力であることを嘆き悲しんでいる私たちに、「もう泣かなくてもよい」と語りかけて下さる。嘆いている者を慰め、そして死んだ者に「若者よ、あなたに言う。起きなさい」と命じて、死の力を打ち破り、新しいいのちを与えて下さいました。
私は牧師として、皆さんの死を一緒にお迎えします。そこで一緒にご遺族と涙します。しかし一方で、「あなたに言う。起きなさい」と言ってくださるイエス様のことばをお伝えできるのです。いつも泣きながら聖書のことばを葬儀で語ります。しかし、その涙は絶望の涙ではありません。死の力を打ち破り、再び天国において再会できる希望の涙です。この天国の希望をあなたにも受け取ってほしいと思います。あなたが天国にいるという希望こそ、残された者たちにとっても再会できる希望を持つという慰めになるのです。

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