ことばを救うクリスマス3

出演者
大嶋重德
制作
PBA太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 元気をもらいたいとき
  • 一歩踏み出したいとき
  • クリスマス

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アップロード日
2023.12.27
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの福音書 1章14節
放送日
2023.12.27

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。今週はヨハネによる福音書から私たちの普段使っていることばについて考えています。ヨハネ福音書1章14節にこうあります。「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた」
神のことばが人となって、私たちの間に住んでくださったのです。恵みとまことに満ちている神のことばが、人のことばの中に入ってきてくださったのです。ここにクリスマスの理由があります。クリスマスに神の子イエス・キリストがこの世界に「ことば」となって生まれてくださったのは、私たちのことばを救い出すためにです。私たちの生活のことばが変えられていくためにです。神は私たちの日常のことばを救い出そうとしてくださっているのです。 
「住まわれた」ということばには、「天幕を張ってそこに住む」という意味があります。旅行先の簡単な宿泊ではありません。私が北陸金沢に住んだときに、「風の人」ということばを教わりました。風の人とは、その土地で生まれていない人のことだそうです。「あの人は風の人だからね」という場合、「またどこかへ移り住む人でしょ」という意味合いがあります。厳しい雪国に住む人たちの自然とともに生きる覚悟から生まれたことばなのだと思いました。「雪に閉ざされる冬を生きる覚悟があるのか」それがなければその人に期待しても自分が虚しくなるからなのだろうと思います。しかし神は「私たちの間」に住んでくださいました。この世界に生きる覚悟を神がしてくださったのです。しかも赤ちゃんの姿で生まれ、飼い葉桶という貧しさを経験し、私たちの間に住んでくださいました。
イエス・キリストは私たちの世界の苦しみを知っておられる神です。そして何より十字架につけられ殺されるという人間の悪意に満ちたことばに取り囲まれながら、神のことばを見失うこと無く、愛のことばをこの世界にもたらし続けられたのです。その方の言うことだからこそ、私たちには届くのです。響くのです。「風の人」と対になることばは「土の人」です。しかしこの神のことばは「人間の土」に混ざり込んでしまうことばではありません。人間のことばに敗北し、飲み込まれてしまうことはありません。キリストのことばは、私たちの聞いたことのないことばで、人間の罪のことばに混ざることのない新しいことばなのです。この神のことばが私たちに与えられたのだからこそ、私たちのことばも救われていくのです。

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