石を取り除ける

出演者
矢木良雄(インマヌエル桂町キリスト教会 牧師)
制作
PBA太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 不安や恐れを感じているとき
  • 孤独や悲しみを覚えるとき
  • 死や命について考えているとき

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アップロード日
2023.10.03
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの福音書 11章
[旧約聖書] 詩篇 42篇
[旧約聖書] 詩篇 43篇
放送日
2023.10.03

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「世の光」の時間です。お元気でお過ごしですか。インマヌエル桂町キリスト教会の矢木良雄です。
私はまもなく後期高齢者の仲間入りをします。この年になって、いまだに大学受験の夢を見ることがあります。うまく行かなかったというのが理由なのですが、乗り越えられなかった人生のドン詰まり、そのトラウマが記憶に深く刻まれているのです。
新約聖書のヨハネの福音書11章は、愛する弟を病で失った二人の姉たちが出てきます。マルタとマリアです。弟のラザロの病気は重くなる一方です。弟が危篤、という知らせをすぐにイエス様に伝えます。でも、イエス様は来てくださいませんでした。イエス様が来られたのは何と4日も経ってから。葬儀も終わり、埋葬も済んで、悲しみに浸っているところにイエス様は来られたのです。
ところが、なんとイエス様はおっしゃいます。「その墓石を取りのけなさい」姉のマルタは猛然と抗議します。「イエス様。もう弟は臭くなっています。4日も経っているのですから」そりゃそうです。すべてが手遅れ、今さらどうしようもない。取り返しの付かない弟の死という現実、これが姉たち2人の心を塞いでいた石でした。イエス様は続いてこう言われます。「信じるなら神の栄光を見る、とあなたに言ったではありませんか」
トンネルの工事は大工事です。長いトンネルですと、何年も何年も掘り続けます。工事をする人たちにすれば、トンネル工事は掘っても、掘っても終わらないのです。でも、トンネルは反対側からも掘られています。貫通式は感動的なものです。最後のダイナマイトが爆発すると、穴の向こうに光が見えます。
いま私たちが掘っている人生のトンネル、固い岩にぶち当たって跳ね返され、もう無理と思うかもしれません。もう終わったと感じるかもしれません。人生のドン詰まりです。でも、神様は向こう側から掘り進めておられます。希望を失ってはならないのです。もしかしたら横の方から突然、穴が開いて、まさに神様の栄光を目の当たりにするかもしれません。
旧約聖書の詩篇42篇、43篇で繰り返されているのは、それは「神様には希望がある」ということばです。神様には希望があるのです。自分の心を重たい石で塞いでしまってはならないのです。

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