残す足跡は愛

出演者
矢木良雄(インマヌエル桂町キリスト教会 牧師)
制作
PBA太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 人を許すことが出来ないとき
  • 一歩踏み出したいとき

もっと詳しく見る

アップロード日
2023.10.07
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] コリント人への手紙第一 13章
放送日
2023.10.07

いいね登録

     登録数:9

いいねリストを見る

「世の光」の時間です。お元気でお過ごしですか。インマヌエル桂町キリスト教会の矢木良雄です。
今年の夏に北海道を旅行しました。旅行の最後に旭川市にある三浦綾子記念文学館を訪ねました。行かれた方もおありと思います。時間をかけてじっくり見て回りました。展示は時代ごとに作品が紹介されていて、そのお陰でゴチャゴチャになった頭の整理ができました。出版社の依頼を受けて書かれた作品や、またご主人の三浦光世さんの希望があって執筆した作品があったことを知りました。
展示の中で、『続・氷点』に引用されたことばが印象に残りました。原文とは少し表現を変えてありますが、こんな感じです。「私たちが一生を終えて、この世に残すものは、生涯をかけて集めたものではなく、生涯をかけて与えたものである」出典はジェラール・シャンドリという方だそうです。三浦綾子さんはこのことばを知って、大切にメモに書き残しています。
イエス・キリストの使徒パウロは、コリント人への手紙第一の13章、愛のことばが綴られていて有名な章ですが、その終わりに「いつまでも残るのは信仰と希望と愛、これら三つです。その中で一番すぐれているのは愛です。愛を追い求めなさい」と書いています。パウロにとって最も大切なのは愛でした。神様の愛、そして私たちの愛です。今の世の中で「愛」は使われすぎて、ありがたみも薄れました。「愛じゃ、何も買えないじゃん」といった感じです。
しかし、愛は不思議なもので、かき集めて溜めておくことができないのです。愛は注ぎ出すもの、使い尽くすもの、与え尽くすものです。イエス様の十字架は、そのクライマックスでした。すべてを私たちのために注ぎ出してくださったのです。
三浦綾子さんが感銘を受けたのは、私たちが生きた印として何を残せるかです。集めたものではなく、注ぎ出し、与え続けたもの、それこそがこの世に残す私たちの足跡だと言うのです。それに徹することができたらと思います。一番すぐれているのは愛、それは愛だけが与え尽くすという性質を持っているからです。愛は私たちの間で、さまざまに形を変えます。思い遣り、心遣い、優しさ、温かさ。今日もどこかで、だれかに愛を少しだけ表すことができたらと思います。 

コメント

番組に対するコメントはまだありません。ぜひ感想をお願いいたします。

コメントを投稿する

お問い合わせ