「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。板倉邦雄です。
今日は「ヨハネか、イエスか」という題でお話ししましょう。分派による妬みや争い、野心や競争心というものは、この世の常です。洗礼者ヨハネの弟子たちの間に起こってきました。ヨハネの福音書3：22からです。さて、過ぎ越しの祭りの後、イエス様と弟子たちの一行は、ユダヤの地方のアイノンの町にやって来ました。そこに滞在し、イエス様はヨルダン川でバプテスマ（洗礼）を信徒になった人に授けておられました。一方、洗礼者ヨハネもアイノンの町の近くのサリムの町でバプテスマを授けていました。そこには水がたくさんあったからです。2人の先生がヨルダン川で洗礼を授けていたのです。
ところが、ヨハネ先生からバプテスマを受けるよりも、イエス様からバプテスマを受けたい人々が多かったのです。自分たちの先生が始めたバプテスマ（洗礼）を後から来たイエスという人物がやり始めたのです。
ですから、ヨハネの弟子たちにとって面白くありません。嫉妬深い競争心に駆り立てられました。「ヨハネ先生、ご覧ください。ヨルダン川の向こうで、あなたと一緒にいたことがあり、先生がバプテスマを授けて名誉を与えたあのイエスという方がバプテスマを授けているのです。そして、みんなの人々がその方のもとにバプテスマを受けに行っているんです。先生、従っている私たちはどうなるんですか？」
すると、ヨハネは弟子たちに答えました。「人は天から与えられなければ、何ものも受けることはできない。『わたしはキリスト（救世主）ではなく、キリストよりも先につかわされた者である』と言ったことを証言してくれるのは、あなたがた自身です。」洗礼者ヨハネは名声も権威もすべて天の神から来る。私たちは神が望まれる使命に生きるだけだと弟子たちを諭したのです。このような、自己認識を持った心が私たちの心にも刻み付けられるならば、野心や競争心、口論やヘイトスピーチなどの害毒は取り除かれていくのではないでしょうか。
聖書のことばです。「あなたがたの間に、ねたみや争いがあるのは、あなたがたが肉の人であって、普通の人間のように歩いているためではないか。」口語訳聖書コリント人への第一の手紙3：3