土づくり

出演者
山本陽一郎
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 一歩踏み出したいとき

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アップロード日
2022.07.27
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] 創世記 29章25節
放送日
2022.07.27

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、山本陽一郎です。
時々、地元の方が、自分の畑で収穫した野菜を持ってきてくださいます。とれたての野菜で食べる料理って本当においしいですよね。また、秋には教会の皆さんと一緒に、近くの畑へ芋掘りに行かせてもらうのも毎年の行事になりました。
野菜がよく育つために欠かせない大事なことは、土づくりです。水はけがよく、保水性もあり、通気性がよい土を作っておくこと。そのためには、土をしっかりと耕す必要があります。私たちの人生においても、この土づくりに当たるときというのがあるように思えてなりません。
旧約聖書に登場するヤコブは、いろいろなことを経験した人です。視力の衰えた父イサクを騙して兄になりすまし、本来なら兄が受ける神様の特別な祝福を横取りしました。怒った兄からいのちを狙われたヤコブは、伯父のラバンのもとへ身を寄せ、一生懸命に働きます。ところが、この伯父、一癖も二癖もある人物でした。
ヤコブはラバンの下の娘ラケルを愛していました。ラバンはそれを利用し、娘との結婚の条件として、7年間ヤコブを働かせます。約束を果たした7年後、ラバンはなんとラケルではなく、長女のレアをヤコブのもとへ送るのです。朝起きてヤコブが隣を見ると、ラケルではなく、レアだった!
「あなたは私に何ということをしたのですか。私はラケルのために、あなたに仕えたのではありませんか。なぜ、私をだましたのですか。」創世記29章25節に書かれているヤコブの訴えは悲痛です。ラバンは何食わぬ顔で、今度はラケルと結婚する条件として、さらにあと7年間働くようにヤコブに言うのでした。
騙されたのです。かつて人を利用し、騙したヤコブが、人から利用され、騙される痛みを知ったわけです。
私たちも、人との関係を通して、自分の姿を振り返らされ、時には自分の罪を示される経験へと導かれることがあります。それは、神様による土づくりの大切な過程です。神様は私たちを愛し、取り扱ってくださるお方。手間暇かけ、さまざまな人や出来事を通して、私たちを入念に耕して、豊かな実りをもたらしてくださることを忘れずに歩みたいものです。

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