ルカの福音書-45

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2021.01.14
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 2章
放送日
2021.01.14

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 「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。
 十二歳のイエス様が、エルサレムの神殿に行かれた記事が、ルカ2章に記されています。教会では、多くの教会が、日曜日に教会学校という子どもたちのクラスを行います。それは子どもの時に、神様のまなざしの中で、神様に愛されていることを知っていくことの大切さを、子どもたちに届くことばで伝えること、それが大切だからです。
 先日も、私が牧師をする教会に、クリスチャンではないご家族が来られました。「子どものころに教会学校に通った経験を、自分の子どもにしてもらいたくって」と教会にいらっしゃったのです。子どものころに聞いた聖書のお話しが、人生を通して大きな励ましと慰めをもたらすのだなあと改めて思いました。
 特に十二歳ごろというのは、いろんな疑問がわいてきます。小学校で、もう自分はどのグループに入れるのかという緊張感が、とりわけ女の子にはあるでしょう。また、人は何のために生きているのかと考え始めます。死んだら人はどこに行くのだろうかという死の不安もまた、子どもながらに持つのです。またクリスチャンを両親にもつ子どもたちにとっては、なぜ自分はクリスチャンホームに生まれたんだろうか。自分は、よその家に生まれたら、日曜に礼拝に来ることなんかなかったんじゃないかという疑問もあるでしょう。
 私も、聖書の語る神様以外にも宗教はあるじゃないか。中学生のころにいろんな疑問が湧いてきました。この自然界と人体の神秘を見て、神がいないとは言えない。でも、聖書の記す神が、本当の神かどうか分からないじゃないかと思ったわけです。なんだったら自分で聖書みたいなものも書いて、宗教できるようにしてみようかとも思いました。
 しかし、そんなことを教会学校の先生に、自分の親にぶつけていいんだろうか。困らせるだけなんじゃないかと自分の中でも悶々としていたのです。こんなことを聞くと、「重徳君は信仰失ったんじゃないか」と心配されるような気がする。何も言わずに教会からは、そっと離れていこう。
 しかし、子どもたちの抱える人生の疑問、信仰の疑問に寄り添ってあげる場所が必要です。子どものもつ質問に、頭ごなしにおさえつけるような態度をとるのではなく、いい質問だねときちんと悩む場所をもつこと、きちんと質問のできる場所をもつことが、子どもにとって大切なことです。教会がそんな場所であったら、どれだけ子どもたちの大きな慰めになるでしょうか。悩むことのできる教会、質問のできる教会になりたいと思います。

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