「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、板倉邦雄です。天下をかき 回す人が、今日の使徒の働きに出てきます。使徒の働きの 17 章に入ります。
さて、パウロ伝道チームの一行はピリピの町を去って、マケドニアの主要都 市であった、テサロニケの町へやってきました。ここにはユダヤ人の会堂があ りました。パウロは例によって、その会堂に入って行って、三つの安息日にわ たって旧約聖書に基づき、会堂に集まってくる人々と論じ合いました。話した り、論じ合ったことは三つのことでした。
一つはキリスト、すなわち救世主は必ず苦難を受け、私たちの罪のために身 代わりの死を受けること。第二に、キリストは死人の中からよみがえるべきこ と。そして第三に、ナザレのイエスこそ、キリスト・救世主であるという三つ の点でした。
この三つの点を、パウロは安息日ごとに、会堂に集まってくる人々に、説明 したり論証したり、自分の経験を証ししたりしたのです。
イエス・キリストの苦難と十字架の死、そして三日目の復活、イエス・キリ ストこそが私たちの救い主であること、このキリストの出来事は、私たちの人 生の苦難、主の苦しみ、罪の赦しによる永遠の滅びからの救いが関わっている のです。
テサロニケの人々は、パウロの説明と論証と証とに納得がいって、パウロと シラスに従うようになりました。イエスをキリスト・救い主と信じたのです。 ユダヤ人だけではなく、信仰深いギリシャ人も多数いました。貴婦人たちもそ の中にいたのです。
ところが、あるユダヤ人たちは、多くの人々がパウロとシラスに従っていく のを妬みました。町をぶらつくならず者を集めては暴動を起こし、町中を騒が せたのです。
それから、パウロとシラスをかくまっているヤソンの家を襲い、パウロとシ ラスを民衆の前に引っ張り出そうとしましたが、二人を見つけることはできま せんでした。仕方なく、ヤソンと信徒数人を市の当局者のところへ引きずって 行き、大声で訴えたのです。天下をかき回してきたこの人たちが、この町にも 入り込んでいるのです。
私たちは妬みによってかき回す人でも、町をぶらつくならず者によってかき 回す人でもなく、イエス・キリストの御名によって、天下をかき回す人になり たいものですね。