もう戦うことを学ばない
- 出演者
- 福井誠
- 制作
- PBA 太平洋放送協会
- 再生時間
- 5min
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- アップロード日
- 2020.05.06
- カテゴリ
- 人物・人生
- 聖書箇所
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[旧約聖書] イザヤ書 2章4節
- 放送日
- 2020.05.06
「主は国々の間をさばき、多くの民族に判決を下す。彼らはその剣を鋤に、 その槍を鎌に打ち直す。国は国に向かって剣を上げず、もう戦うことを学ばな い。」
昨日からブログではイザヤ書に入りました。今日は続きの2章です。イザヤ 書は、紀元前 700 年頃にイスラエルの預言者イザヤによって書かれたとされて います。この時代、イスラエルの国は北と南の二つに分裂していました。そし て北側にはアッシリア、南側にはエジプトといった二大大国が存在し、特に、 北側のアッシリアの勢いがすさまじく、イスラエルの国は存亡の危機に立たさ れていたのです。イザヤは、そのような時代にイスラエルが滅ぼされること、 また、それがアッシリアの勢いによるというよりも、神の裁きであると語るの です。ただ聖書の預言の特徴は、二重のメッセージを持つことですね。つまり、 当時の読者と、現代の私たちに語りかける二重のメッセージがあるのです。
例えば、2 節には「終りの日」とあります。第一にそれは、当時のイスラエル が滅びる「終りの日」を意味しました。しかし第二にそれは、これから起こる 未来のこと、まさに「世界の終り」を意味しています。
「終りの日」というと、何か恐ろしい審判、神の裁きの脅威を語っていると 思う人もいるでしょう。しかしそうではありません。イザヤは言います。「その 日、人々は和解し、もはや相争うことがない。剣を鋤に、その槍を鎌に打ち直 す。国は国に向かって剣を上げず、もう戦うことを学ばない。」世界平和が実現 するというのです。そしてさらに、その日は本当の歴史の支配者が、誰である かがはっきりとする時であるといいます。私たちは世界平和を望みながら、こ の混沌とした時代に、誰がそれを作り出せるであろうかと思うときがあるでし ょう。
イザヤは、それは人間ではなく、神のなさることだと、神に心を向ける希望 を語ります。平和の神を信じましょう。では良き一週を祈ります。
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