枯れたいちじく

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.08.30
カテゴリ
人物・人生
放送日
2019.08.30

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世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
 イエス様の最後の一週間は、どんな一週間だったのでしょう。イエス様は、エルサレムに入られ、まず神殿に行かれました。しかし、その神殿の姿はまるで強盗の巣のようになっていたというのです。イエス様は、神殿で商売をしていた商売人や両替人を追い出してしまわれました。
 その翌日、滞在先のベタニアという村からエルサレムに再び行かれる途中、驚くことが起こりました。イエス様が、葉ばかりで実のないいちじくの木に向かって「お前の実は、もういつまでもならないように」と言われると、その木がたちまち枯れてしまったというのです。この枯れてしまったいちじくの木の出来事には、どういう意味があるんでしょう。実は聖書の中には、象徴的な行為をすることによって、何らかの大切な真理を伝えるという、そういうことが出てくるんですね。聖書の中では、イスラエルの民を象徴する植物として、ぶどうといちじくがよく用いられています。ですから、実がない葉ばかりのいちじくは、当時の信仰の中心であるエルサレムと神殿の姿を示しているんです。
 イエス様は、どんなに立派な建物があっても、形だけの礼拝の姿は、結局いつかは枯れてしまうということをここで示されたわけですね。そして実際に、エルサレムも神殿も、紀元70年にローマ軍によって滅ぼされてしまいました。そのようなことも含めて、いちじくの木を枯らすことによって、イエス様はエルサレムの姿を預言的に示されたわけです。
 しかしイエス様は、新しい礼拝の時が来るということ私たちに教えて下さっています。イエス様は、目に見える神殿は破壊されてしまうけれども、「わたしは三日で新しい神殿を建てる」と言われたんですね。どういう意味でしょう。それは、イエス様は、十字架で死なれ三日目に復活なさるということなんです。そして、信じる一人一人といつまでも共にいて下さるという約束がそこにあるんですね。ですから、このイエス様を信じ、生きる一人一人が、実は今、神の神殿とされていると聖書は教えているんです。なぜなら神殿は、神の住まうところですよね。今私たちは、いつでもどこでも誰とでも、共に神様を感謝し、賛美を献げ、祈ることのできる恵みのなかに生かされているんです。そして一人一人が、大切な神様の神殿とされているのですから、お互いを大切にしながら、自らを大切にしながら歩んでいきたいですね。

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