「世の光」の時間です。私はグレースガーデンチャーチ牧師の阿部頼義です。今日は「混乱の中の希望」というテーマでお話しをしたいと思います。
はやいもので今年も年の瀬ですね。この時期は、1年を振り返りつつ、来年への展望を考える方も多いのではないでしょうか。来年こそはもっと良い年にしたいと、思ってはいるけれど、現実を見ると、そんなに楽観視できないという人もいるのではないでしょうか。
今日は、そんなあなたに聞いていただきたい聖書のことばがあります。旧約聖書のエレミヤ書29章11節のことばです。
「わたし自身、あなたがたのために立てている計画をよく知っている──主のことば──。それはわざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ」
「将来と希望を与える」って、とてもポジティブで励まされることばですよね。このことばは、神から預言者エレミヤを通して、混乱の中に生きる人々に与えられたメッセージでした。ポジティブなことばの響きとは裏腹に、当時エレミヤが活動していた南ユダ王国は、バビロン捕囚の時代、まさに自国が滅亡するような混乱状態だったのです。将来と希望どころか、失望と絶望しかないような状況でした。
しかし、そのような中で、神は、このような希望のメッセージを送りました。それは、人々が、どんなに絶望的な状況でも、目の前の問題ではなく、神を信じて希望を持つためだったのです。歴史をみると、彼らは一時的に試練に遭いましたが、その後、確かに、復興を経験し、希望が実現しました。
この聖書のことばは、現代に生きる私たちにとっても希望のことばです。なぜなら、たとえ目の前が問題だらけだとしても、神は、必ずあなたに将来と希望を与えるという原則が示されているからです。神はあなたの人生にも働かれ、あなたを励まし、あなたに将来と希望を与えてくださいます。今抱えている不安や悩みを、そしてあなたの願いを神に祈ってみてください。神はあなたの祈りに応え、あなたが進むべき道を示してくださる方だからです。来年が、あなたにとって素晴らしい年になるようお祈りします。