良い地に蒔かれた種①

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 元気をもらいたいとき
  • 一歩踏み出したいとき

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アップロード日
2025.01.27
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 8章4~15節
放送日
2025.01.27

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。私の担当する今週は聖書のルカ福音書8章の「種を蒔く人のたとえ」から学んでいこうと思います。イエス様はたとえ話を始められる冒頭に「聞く耳のある者は聞きなさい」と言われました。
「聞く耳を持つ」ということは、ただ聞こえているということとは違います。例えば音楽のコンサートを聞きに行ってですね。全員がその演奏を聞いてその音楽が分かる訳ではありません。私が子どもの頃、父親が私に音楽的な教養をつけて欲しいと思ったのでしょう。家族でクラッシクのコンサートに行きました。しかし始まってすぐですよ。隣を見ると父は最初から最後までずっと眠りこけていました。ある人にとって涙が出るほどの感動的な演奏も、ある人には眠りに誘われる音にしか聞こえないということがあります。中には批評家のような厳しい聞き方をする人がいるでしょうが、しかしその批評家がその演奏を聞き取るふさわしい優れた聞き方ができるかというとそうでもありません。
つまり「耳さえあれば、どんな音楽でも良いかすぐ分かる」とは言えないわけです。良い音楽を聴くためには、良い音楽で自分の耳を鋭くしていることが大切です。音楽の仕組みや演奏について勉強すると、さらに聞き方は一段と深まります。また自分で演奏すると、今までの聞き方では聞こえなかったメロディーが聞こえてくる。するとその演奏家の表現したかったものがより鮮明に聞こえてくるのです。少しでも耳を鍛え、聞こえる耳にする備えをして聴く人と、何の準備もしていない人とでは、同じものを聞いているようで、同じものを聞いてはいないのです。
料理にも作り手の意図があります。自分で料理をする人は、自分の前に出された料理にどれだけの時間をかけられ、どれだけ素材を探し、今日のためにどんな思いをしてくれたのかがすぐ分かります。そこで「絶妙な火の通り方ですね」「皮目がパリッと焼けてます」と言える舌を持つならば、その料理を作った人はとっても嬉しいでしょう。
私たちはイエス様の語ろうとされるたとえ話を聞くにあたって、良き聞き方を学びたいと思います。聖書のことばを聞く耳が、この番組で研ぎ澄まされて頂きたいと思います。そして語り手のイエス様のあたたかい意図や細やかな思いを汲み取れるようになりたいのです。

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