断腸の思い

出演者
山本陽一郎
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 疲れているとき
  • 不安や恐れを感じているとき
  • 孤独や悲しみを覚えるとき
  • 死や命について考えているとき
  • 眠れないとき
  • 一歩踏み出したいとき

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アップロード日
2025.02.21
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの福音書 3章16節
放送日
2025.02.21

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。山本陽一郎です。
「断腸の思い」ということばをご存知でしょうか。日常生活ではあまり使わない表現ですが、「断腸の思い」とは、はらわたがちぎれてしまいそうなほど悲しくいたましい思いのことです。
このことばを私が初めて聞いたのは18歳、絶望の中にいた時でした。深い悩みの淵で、生きることを自分の手でやめてしまおうとした私の体を抱きかかえて、父がこう言ったのです。
「自分の子どもがこんなに苦しんでいる姿を見るのは断腸の思いだ!」
それほど、親として悲しく つらい、と。まさに父のはらわたから出てきたような、聞いたことのない響きがする声でした。その夜、父は自分の布団に、もう自分よりも大きな私を入れていっしょに寝てくれました。
「父は私を愛してくれているんだ……。」
ありがたかったです。不思議ですね。今でもあの時の、父の頭の匂いを思い出すことができます。本当に、あの夜がなかったら、私は今日まで生きることはできなかったと思うのです。
今、私自身も親になってわかります。あのころ、父が私にどれほど心を配って接してくれていたか。どんなに祈ってくれていたか。そして、自分の子どもが苦しんでいるのを見て、どんなにその心を痛めていたか。父は、私のことを愛してくれていたのです。
神様が、罪に苦しむ私たち人間を見て、何とかして救いたいと思ってくださるのは、そういう思いじゃないでしょうか。もちろん、人間の尺度で神様の心は測れません。でも、人間でさえこんなに胸を痛めるならば、神様はどんなに私たちのことを心配し、何とかして救いたいと願ってくれることでしょう。神は、まさに「断腸の思い」で、愛する私たちのために救いの道を用意してくださったのです。それが、イエス・キリストというお方なのです。
 「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである」(ヨハネの福音書3章16節)

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