バベルの塔

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 不安や恐れを感じているとき
  • 孤独や悲しみを覚えるとき
  • 人を許すことが出来ないとき

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アップロード日
2024.09.14
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] 創世記 11章1~9節
放送日
2024.09.14

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「世の光」の時間です。お元気でお過ごしですか?関根弘興です。
今週は旧約聖書の創世記を読んできました。あのノアの箱舟の出来事から、歴史はさらに進んでいきました。この時、人々は、一つのことばを使って生活していたと書かれています。彼らは互いに「さあ、町を建て、頂が天に届く塔を建てよう」と呼びかけて、一致団結し高い塔を建てはじめたのです。彼らは優れた技術を持っていました。協力しあい熱心に高い塔の建設を進めていったのです。しかし、彼らの動機が問題でした。それは、「頂が天に届く塔を建て、名をあげよう」というものだったからです。つまり、自分たちが神の高さにまで達し、神と同じようになろうとする高慢な思いだったのです。
するとどうでしょう。神様は、なんと彼らのことばを通じないようにされたのです。これは、それまでの発音やアクセントが瞬時に変わって外国語のようになってしまったということかもしれませんが、それよりも、互いにコミュニケーションが取れなくなってしまった、というふうにも考えられるわけです。心が通じ合わなくなってしまったわけですね。これまで、心を一つにしてレンガを積み上げていった人たちが、互いに耳を貸さなくなり、分裂が起こっていきました。「名をあげよう」と頑張っていたけれど、なんであの人の名前が一番最初にくるのだ、互いに自己主張をし始め、不平不満があふれ出て行きました。そして、いつしか、分裂が分裂を呼び、結局、「神のようになるために天にも届く塔を建てる」という壮大な事業は頓挫し、団結心も失われ、彼らは地の全面に散ってしまったのです。これは有名なバベルの塔の話です。
でも、今日でも同じようなことが日常的に起こっているように思いませんか。人間の高慢さは互いのコミュニケーションを破壊し混乱を招いていきます。私たちは、神の高さまで上るために天にも届く何かを作る必要などありません。なぜなら、神様ご自身が天から私たちのもとに下って来てくださったからです。それは、神の御子イエス・キリスト、イエス・キリストは私たちと同じ人として来てくださいました。高慢は人を混乱させ散らしていきました。しかし、このイエス・キリストを通して、私たちは真の謙遜の姿を知ることができるのです。そして、この方によって、さまざまな違いを超え、新しくわかり合える世界が生まれていくのですと、聖書は約束しているのですね。
分裂ではなく、一致をもたらす鍵はこのキリストの謙遜にあるのですね。

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