涙の役割~それでも生きていくために~

出演者
井本祐介
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2025.10.08
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ローマ人への手紙 12章15節
放送日
2025.10.08

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「世の光」の時間です。東京都羽村市にある、おざく台教会の牧師、井本祐介です。平日は、中学と高校で理科の教師もしています。
最初に聖書のことばを読みます。新約聖書ローマ⼈への⼿紙12章15節「泣いている者たちとともに泣きなさい」
あなたは最近いつ涙を流しましたか。私たちは、喜びや共感、悲しみや痛みにより、⼼が⼤きく動かされたとき、⽣理反応として涙が流れます。
なぜ⼈にそのような機能が与えられているのでしょうか。理由の⼀つに、脳を、⼼を、リ セットするという役割があるそうです。涙が流れるときには、⾝体の中でこんな事が起こっています。脳の感情を司る部分が強く興奮すると、ストレスホルモンの分泌を抑える信号が脳から送られ、ストレスが和らげられます。そして、緊張状態で働くアクセルのような交感神経から、リラックスしたブレーキのような副交感神経へと、⾃律神経が切り替わります。
涙は、ストレスや緊張でこりかたまった私たちの頭や体を、ほぐし、リフレッシュし、新しく歩み出せるようにと、リセットしてくれているのです。
ですから、あえて感動する映画を⾒て、気分を⼀新する「涙活」というのもあるそうです。もちろん喜びや感動の涙だけではなく、⽣きていれば悲しみの涙を流す時も多くあります。
泣くことは、時に弱さと結びつき、ネガティブに取らえられます。しかし泣くことは、私たちが困難の中でも、リセットしながら⽣きていくために与えられた⼤切な機能、それでも⽣きていこうとする⾝体の意思の現れでもあるのです。ですから泣いてもよいのです。緊張したまま無理をし続けるのではなく、安⼼して泣けることこそが、私たちには必要なのです。
キリスト教会には、「喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい」という⼤切な命令が与えられています。教会は、否定されず、指を指されず、誰もが安⼼して泣くことのできる場です。良い時だけでなく、泣きたい時にこそ、教会に⾜を運び、たくさん涙を流し、新しく歩みだしてみてください。

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