カインとアベル

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2024.05.03
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] 創世記 4章
放送日
2024.05.03

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「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか?関根弘興です。
神様の命令に逆らい、エデン園を離れた二人は、日々の生活の現実に直面することになりました。そんな彼らに、待望の赤ちゃんが生まれました。その子を「カイン」と名付けたのです。「カイン」とは「獲得」という意味のある名前です。なんだか期待が込められていますよね。きっと二人は、「このカインこそ、神様が約束してくださった救い主かもしれない、私たちの希望の星だ、獲得した」そんな風に思ったのかもしれませんね。しかし、現実はどうだったでしょうか。次の子供が生まれた時、二人は、その子を「アベル」と名付けました。「アベル」という名前は「すぐ消えてしまうもの」「実体のないもの」「むなしさ」を意味することばです。カインが生まれた時は「遂に獲得したぞ」と思ったけれど、子供の成長を見ていると「どうも期待はずれ」と思ったのかもしれませんね。次男にはアベル、「ため息」というような意味の名前をつけたのです。そんな二人が成長し、カインは土を耕す者、弟アベルは羊を飼う者となりました。それぞれが生活のために働いたわけですね。そして彼らは一つのことを教えられて育ったようです。それは、「感謝をささげることの大切さ」です。アダムとエバは、神様から離れて行きましたが、いろいろな出来事の中で人間の弱さというものに気づいていったのでしょう。こうして生かされていることは決して当たり前ではない、ということを生活の中で思わされるようになったのでしょうね。子供たちにも、すべてをお造りになった神様のことを伝え、定期的に神様にささげ物をするように教えたのです。そこで、カインとアベルは、神様へのささげ物を持って来ました。しかし、「主はアベルとそのささげ物に目を留められた。しかし、カインとそのささげ物には目を留められなかった。」と書かれているのです。それは、カインのささげる心に問題があったからでした。カインは心の中でこう考えたことでしょう。「なんで神様にささげる必要があるんだ。俺が汗水たらして働いたから収穫できたんだぞ。それなのにせっかくこうしてささげたのに、俺のささげ物には目もくれないとはいったいどういうことだ、頭にきちゃう!」こんな具合ですね。激しく怒るカインに対して、神様は、今のあなたの状態は、罪が戸口で待ち伏せている状態だ、それを収めなさい、と諭したのです。しかし、カインの怒りは、大きな破壊へと向かわせるとんでもないエネルギーとなっていったのです。

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