「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。神奈川県川崎にある菅生キリスト教会牧師の中山信児です。
今週は、イエス・キリストが、山の上で話された「山上の説教」をご紹介しています。
イエス様は、「山上の説教」を聞いている人たちに、「義のために迫害されている者は幸いです」と言われました。義とは、正義の義、正しいということです。
「山上の説教」を聞いていた群衆の多くは、病気や障害を持っている人とその家族や友人たちでした。2000年前の世界は、医療や薬も未発達で、貧しい人や弱い立場の人たちへの支援や保証もありませんでした。ですから、彼らは生きるだけで精一杯でした。ほとんどの人がイエス様に出会うまで「義のために生きる」ことなど考えたこともなかったでしょう。もしかしたら、生きるために悪に手を染める人もいたかもしれません。
イエス様は、そんな彼らに「義のために迫害されている者は幸いです」と言われたのです。神様は私たちをただ生きるだけの者として造られたのではなく、正しく生きる者としてお造りになりました。けれども、正しく生きるということは簡単なことではありません。正しさを諦めたほうが、楽で得をする場合も少なくありません。正しく生きようとして、強い抵抗や反発にあうこともあります。
そんな弱さや迷いの中にある私たちに向かって、イエス様は「義のために迫害されている者は幸いです」と言われたのです。このことばには、どんなに人生が辛くても、生活が大変でも、正しく生きることをあきらめないでほしいというイエス様の思いが込められています。
そして、義のために生きようとする人には、「天の御国はその人たちのものだからです」という約束が与えられています。正しく生きようとする時、私たちは、神様の助けと導きと恵みをいただくことができるのです。
もう一度イエス様のことばに耳を傾けたいと思います。「義のために迫害されている者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです」
皆様の上に、神様からの平安と祝福が豊かにありますように。