「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。神奈川県川崎にある菅生キリスト教会牧師の中山信児です。今週は、新約聖書マタイの福音書に記された、山上の説教をご紹介しています。
イエス様は、お話を聞こうと耳を傾けている人たちに「柔和な者は幸いです」と言われました。
「柔和な者は幸いです」というのは、とても納得のいくことばです。「あの人は、柔和な人だ、穏やかで、優しい人だ」というのは確かに誉めことばでしょう。
ところで、私たちは、柔和であることを、自分から捨ててしまうようなことがないでしょうか。たとえば、誰かに嫌なことをされた時「絶対にあいつを赦さない」と思ったり、誰かと一つのものを巡って争っている時、相手を蹴落とそうとしたり、自分の過ちを指摘されたときに、意固地になって否定したり、そんな経験がないでしょうか。相手に勝ち、何かを手に入れ、自分を守ために、柔和であることは必要がないんです。それどころか邪魔になることさえあります。
イエス様は、それでも「柔和な者は幸いです」と言われたのです。続けてイエス様は「その人たちは地を受け継ぐからです」と言われました。
「地を受け継ぐ」という表現は、聖書の中では、実際に土地を相続するということ以上に、神様からの大きな祝福をいただくということを表しています。
私たちが柔和であることを選ぶとき、もしかすると欲しいものを失うかもしれません。けれど、神様は、私たちが失うどんなものよりも素晴らしいものを用意して、私たちを祝福してくださいます。
もう一度、イエス様のことばに耳を傾けたいと思います。「柔和な者は幸いです。その人たちは地を受け継ぐからです」
どうぞ、皆さんも柔和であることを大切にしてくださいますように。
皆様の上に、神様の祝福が豊かにありますようにお祈りいたします。