「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
イエス・キリストが話されたたとえ話からお互いの人生を考えていきましょう。イエス・キリストは、こんなたとえを話されました。ぶどう園の主人が、朝早く市場に行って、1日1デナリ(1日分の労賃)の約束で労務者を雇いました。それから、9時ごろと12時ごろと3時ごろにも市場に行って「相当のものを上げる」という約束でそれぞれ労務者を雇ったのです。そして、なんと、夕方の5時ごろ、もう仕事が終わりかける時間ですね。その時間に労務者を雇ったというのです。
当時、ぶどうの収穫は8月から9月にかけて行いました。9月の下旬から10月にかけては雨期を控えているので、その前に収穫するのです。太陽の下で働かなくてはなりませんでした。重労働です。でも、このたとえ話に登場する主人は、午前中に人を雇うだけでなく、午後にも、なんと仕事が終わりそうな5時ごろにも雇ったというのですね。
朝早く仕事をもらえる人というのは、どういう人でしょうか。普通は、若くて強くて元気な人、長時間炎天下の労働に耐えられる人です。9時はどうですか。その次に強い人ですね。では、夕方の5時に雇われるのは、どういう人でしょうか。この人たちは、一日中誰も雇ってくれず、途方に暮れているような人です。体力がなさそうにも見えますよね。使いものにならないと思われていたかもしれません。でも、この人たちは、かすかな望みを持ちながら市場に立っていました。そして、仕事が終わり、日当が配られていきました。なんと一番遅くきた人たちが順に1デナリが渡されたのです。朝早くから来た人は、これはたくさんもらえると思いました。しかし、その人も1デナリだったというお話なんです。なんだか不公平に思えるようなたとえですね。
この人たちを雇った主人という者は、神様がどのような方であるのかを表しているのです。神様は、夕方の5時に市場にいた弱い、小さい、まるで役に立たないと判断されているような人に、「あなたがたもぶどう園に行きなさい」と声をかけ、招いていくださる方だというわけですね。この世の中では、優秀で力があり強い者が優先されます。しかし、天の御国は、それとは全く違う光景を見るというのです。
なんだか勇気づけられませんか。私たちは朝早くから働くことのできる時代もあれば夕方のわずかしか働けなくなってしまうそんな弱さを覚えるときもありますね。でも、神様はそんなときにも、優先してあなたを招き支えてくださるお方です。勇気づけられますね。