世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
　福音書を読んでいくと、イエス・キリストの弟子たちが、何をいつも議論していたかがよく分かってきます。それは、誰がこの中でいちばん偉いのかという議論でした。そんな弟子たちにイエス様はこう言われました。「あなた方の間で偉くなりたいと思うものは、皆に仕えるものになりなさい。あなた方の間で人の先に立ちたいと思うものは。皆のしもべになりなさい。」
　ある方はこういう言葉を聞くと、「いや、私は偉くなりたいなどと思っていないので、このイエス様の言葉は関係ないですね。そう感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。」しかし、この偉くなりたいと訳されている言葉には、このうえない人生を送りたいというような意味もあるんです。このうえない人生を送りたいと、誰もが思いますよね。イエス様は、「もしあなたがこのうえない人生を送りたいなら、権力を振るう生き方や、威張り散らす生き方ではなく、仕える者、しもべになれ」と言われたのです。
　それでは、仕える者、しもべになるとはどのようなことなのでしょうか。聖書はどう教えているのでしょう。体のことを少し考えてみましょう。もし体の器官が自己主張したり、自分勝手なことをし始めたらどうでしょうね。口が、「これ以上食べ物を、ただ噛んで飲み込むだけじゃ物足りない」と言ってボイコットをしたら、栄養は体に入っていきませんね。手が足に向かって「必要ない」と言ったらどうでしょうか。体の健康は、それぞれが自分の役割を知り、それぞれが仕えることに徹していくときに、健康が保たれていくんですね。そして、どんな小さな器官も必要でないものなど何一つないのです。
　私たちは、それぞれが体の器官の一部のようなそんな存在なんですね。それぞれの個性も性格も違います。できることも皆違います。ですから、決して人と比べないで下さい。あなたは、あなたでなければならない大切な大切な存在一人なんです。時々、「いやー、私は何もできない」と思うことがあるかもしれませんね。でも、あなたの小さな笑顔がほんの一言が、励ましや慰めをもたらしていくんです。私たちは、このように生かされている限り、生涯現役のしもべです。このうえない人生を送りたいと思うなら、しもべになりなさいとイエス様はおっしゃっています。愛をもって互いに仕えながら、そんな人生を送らせていただきましょう。