世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
　イエス・キリストが、ガリラヤ湖を見渡す小高い丘に行かれた時のことでした。大勢の人たちがイエス様につき従ってきました。その数は男の数だけで5000人に膨れ上がっていました。イエス様はこの群衆に対して、お腹がいっぱいになるほどの食べ物を満たしてくださいました。しかし、そこにはありあまる食料があったわけではありませんでした。なんと少年が差し出した5つのパンと2匹の魚があっただけでした。どう考えても、この群衆を養うことができる量ではありませんでした。しかしイエス様は、群衆をその場所に座らせ、このパンを弟子たちが配り始めると、なんと人々が満腹し、あまったパン切れを集めると12カゴいっぱいになるほどだったと言うのです。
　さて、この素晴らしい奇跡を体験した群衆は、このイエスこそ、私たちが待ち望んでいたあのモーセのような預言者に違いないと考え始めたんです。彼らは、イエス様は病を癒してくださるし、パンを与えて下さるし、これからこのイエスについて言ったら食いっぱぐれがないと考えたかもしれませんね。彼らとっては、イエス様は困ったとき何でも助けてくれる、まるで便利屋のように考えたわけです。ですからもし、自分の期待通りに行かなかったり自分に都合が悪くなると、すぐにイエス様から離れてしまう人たちでした。実は、このような姿はいつの時代でもあるんですね
　あなたはいかがですか？　ぜひ知っていただきたいことがあります。私たちがイエス様をただ自己目的のために利用しようとしたり、まるでイエス様を困ったときに、あの魔法のランプのような存在にしか見ていないなら、それは決して正しいことではありません。イエス様はこの群衆に、5つのパンと2匹の魚をもって、彼らのお腹を満腹させてくださいましたが、それはイエス・キリストこそ、私たちの人生の空腹を満たす方だということを教えているということでもあるんですね
　イエス・キリストはヨハネの福音書の6章47節でこう語っています。「まことに、まことに、あなたがたに言います。信じる者は永遠のいのちを持っています。わたしはいのちのパンです。わたしは、天から下って来た生けるパンです。だれでもこのパンを食べるなら、永遠に生きます。」イエス・キリストは、永遠の救いといういのちのパンをあなたに与えることがおできになる方なのですね。