ツァレファテのやもめ

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 不安や恐れを感じているとき

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アップロード日
2020.02.14
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] レビ記 16章
放送日
2020.02.14

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 「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。
 イエス様が、エルサレムにある神殿の中の外庭に座っている時でした。その近くには献金箱がありました。そこに貧しいやもめがやってきて、当時の貨幣の最小単位である、レプタ銅貨を二つ投げ入れたんです。その中に「すべてを神様に委ねて生きる」という姿がありました。
 実は、これと似た話が旧約聖書に出てきます。預言者エリヤとツァレファテのやもめの話なんです。エリヤの時代に大飢饉が起こりました。エリヤは神様の命令に従って川のほとりに行き、しばらくの間そこで生活していました。でも食べ物がありません。しかし不思議なことに、朝と夕方、カラスがパンと肉を運んできたというのですね。神様がエリヤを養って下さったわけです。
 ところがしばらくすると、川の水が枯れてしまいました。すると神様は、「エリヤよ、行ってそこに住め。わたしは、そこのひとりのやもめに命じて、あなたを養うようにしている。」と言われたんです。そこでエリヤはツァレファテの村に行くんですね。
 するとそこに行き着くと、一人のやもめに出会いました。エリヤが「水と一口のパンを持ってきて下さい。」と言うと、やもめは、「私の家には、一握りの粉と、ほんの少しの油が残っているだけです。私と息子は、それを食べてから死のうとしているのです」と言うではありませんか。
 するとエリヤは、「恐れてはいけません。まず私のためにそれで小さなパン菓子を作り、私のところに持ってきなさい」と言ったんですね。なんてエリヤはずうずうしいのだろうと思いますよね。でもエリヤは、続けてこう言ったんです。「『飢饉が終わるまで、あなたのかめの粉は尽きず、壷の油はなくならない』と主が言っておられます」こう語ったのです。
 やもめはエリヤの言うとおりにしました。つまり、自分の人生を神様の約束に賭けたわけです。すると不思議にも、その時から粉も油も尽きることがなく、エリヤとやもめと息子は、飢饉を生き延びることができたというのですね。
 実は、これは大変有名な旧約聖書のお話しです。このツァレファテのやもめも、レプタ銅貨二枚を献げたあのやもめも同じように、「自分には何もないけれど、その何もない自分を神様に委ねて歩もう」という、信仰の姿を現しているんですね。その姿を、神様は求めておられるのです。

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