アテネの人たち

出演者
板倉邦雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.02.11
カテゴリ
人物・人生
放送日
2020.02.11

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、板倉邦雄です。今日は「アテネの人たち」という題でお話ししましょう。
 ギリシャのアテネは、オリンピックの発祥の地として有名です。アレキサンダー大王を生み出し、世界の哲学の地でもありますね。今日は、ギリシャのアテネが偶像にあふれた都であったことをお話ししましょう。使徒の働き17章です。
 さてパウロは、アテネでシラスとテモテの二人を待っていました。二人が来るのを待っている間、パウロはアテネ市内を散歩していました。ところが、どこへ行っても様々な偶像の神々が祀られているのを見て、驚きながら、次第に心の中に憤りを感じ始めました。ギリシャ神話に出てくる神々を思い出せばいいのです。ゼウスの神、ギリシャの最高の神です。語る神ヘルメス、海の神ポセイドン等々が祀られていました。
 そこでパウロは待っている間も、安息日には会堂に行って信心深い人たちと論じ、週日の日には、広場へ出かけて行って、そこで出会う人々を相手に論じあったのです。人生の真理を見いだそうとする、多くの哲学者を輩出したギリシャの人々、その人々がたくさんの偶像の神々を作り出し、神話を排出していきました。そのギャップにパウロの心は憤りを覚えたのではないでしょうか。
 ギリシャの人は、自分たちが考えられるだけの神々を祀り、もしかしたら知られていない神がいるかもしれない。うっかり忘れた神はないだろうかと心配になり、「知られない神」という神まで祀っていたのです。
 さらに、アテネに集まる人々は、多くが金持ちの貴族や領主のような人々でした。仕事は奴隷に任せて、自分たちは広場に集まったり、アレオパゴスの評議場で、新しい教えや珍しい考えを聞いたりすることが大好きで、興味をもって毎日を過ごしていたのです。
 ですから、パウロの宣べ伝えているイエス・キリストの十字架と復活に興味を持ったのは当然でした。アテネの広場にいる人々は、パウロをアレオパゴスの評議場へ連れていき、「君の語っている新しい教えがどんなものか、知らせてもらえないか。」とリクエストしたのです。

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