「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、板倉邦雄です。
　会議をしますと、必ず議事録というものを作りまして、決議した内容を告知することになります。エルサレム会議も終了し、その決議を全教会の人々に知らせることになりました。使徒の働き15章です。
　さて、使徒たちと長老たちによって構成されていたエルサレム会議は、決議の手紙を、アンティオキア教会へ持って行く二人を選びました。名前はバルサバというユダとシラスです。この二人を、パウロとバルナバとともにアンティオキア教会に派遣することに決めたのです。この二人に託された書面は次のようなものでした。
「あなたがた兄弟である使徒および長老たちから、アンティオキア、シリヤ、キルキヤにいる異邦人の兄弟がたに、あいさつを送る。エルサレムから行ったある者たちが、わたしたちの指示もないのに、いろいろなことを言って、あなたがたを騒がせ、あなたがたの心を乱したと伝え聞いた。そこで、わたしたちは人々を選んで、愛するバルナバおよびパウロと共に、あなたがたのもとに派遣することを、衆議一決した。このバルナバとパウロは、私たちの主イエス・キリストの名のために、そのいのちを投げ出した人々である。彼らと共に、ユダとシラスとを派遣する次第である。この人たちは、あなたがたに、同じ趣旨のことを、口頭でも伝えるであろう。」
　まことに、丁寧なあいさつ文と有能な四人の人たちを、口頭でも伝えるという誠実さがにじみ出ていますね。それだけ重要な決議だったということです。そして文面は、いよいよ決議文に入ります。
「すなわち、聖霊とわたしたちとは、次の必要事項のほかは、どんな負担をも、あなたがた異邦人に負わせないと決めた。それは、偶像に供えたものと、生血と、絞め殺したものと、不品行とを、避けるということである。これらのものから遠ざかっておれば、それでよろしい。以上」。
　この重要な決議は、聖霊とわたしたちの決議だということです。聖霊様が、このエルサレム会議にのぞんで下さったということです。激しい議論の中に働き、導いて下さったのは聖霊でした。ですから「聖霊と私たちは・・」と書いたのです。