世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
　イエス様は、「税金をカイザルに納めることは、律法にかなっていることでしょうか、かなっていないことでしょうか」と問われた時、「カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」と言われました。
　それは、私たちは、それぞれ社会の一員としての義務を果たし、生きることの大切さをまず教えられたわけですね。そしてイエス様は、「神のものは神に返しなさい」と言われました。
　前回、それは、礼拝、神様だけに献げられるものだ。だから神のものを神に返すとは、礼拝すべきお方をしっかりと心にすえ、賛美を、感謝を、祈りを、信仰の告白を神様に献げていくのだってことを、語らせていただきました。そして、「神のものは神に返す」ということは、自分自身を神様に献げるということでもあるんです。
　旧約聖書のイザヤ書43章1節に、こういう言葉が出てきます。
「恐れるな。わたしがあなたを贖ったからだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたは、わたしのもの。」このように書いてあるんです。
　つまり私たち自身は、神様によって命が与えられて、私たち一人一人は、神様ご自身のものだと聖書は教えているんですね。
　あなたは今まで、そのように自分自身を考えたことがありますか。自分の人生は自分のものだ。自分のものだから何をしてもいいんじゃないか。どうなったって構わないじゃないかと考えてしまうことがあったかもしれませんね。でもそれは、神のものを神に返していない生き方なんだよと教えるんです。このことは別の言葉に言い換えるならば、神様に託された命を、あなた自身が大切に生きるということでもあるんです。神様は私たちを形作り、命を与え、そしてご自分にとって大切な存在としてあなたを生かして下さっています。私たちは神様のものなんですね。
　同じイザヤ書の43章の4節には、「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」と語って下さる神様がいて下さいます。
　神様は、一人一人に命を与え、あなたにあなたの人生を託し、神のものとされ、神様に愛されている事を味わい知りながら、神様に人生を委ね生きていきなさいと励まして下さるお方なんです。
　カイザルのものはカエザルに、神のものは神に返す。その人生こそ、私たちの基本的な生き方なんですね。