ルカの福音書1-あなたに分かって欲しい

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.11.07
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 章
放送日
2019.11.07

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世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。
 今日から、ルカによる福音書をご一緒に学んでいきたいと思います。ルカ福音書は、ルカが書いた冒頭に「よくわかっていただきたい」という言葉で始まります。
 皆さんは、ラブレターを書いたことがありますか。ラブレターを書く時、私たちは自分の思いを相手によくわかって欲しいと願って手紙を書きます。その際、一生懸命書くでしょう。書いては破り、書いて破りをしながら、何度も何度も書き直すんです。相手に自分の思いを確実に知って欲しい。そしてその手紙をもらった人も、どういう思いでこれが書かれているんだろうかと、何度も何度も読み返すでしょう。
 ルカ福音書を記したルカも、同じ思いで聖書を記しました。その相手は、テオフィロという一人の人物でした。このルカの冒頭の言葉をじっくり読んでいく時に、私たちが、ルカ福音書のどこに心を向けて読めば良いかがわかりますし、何より聖書を、どのように読めばよいのかということも教えてくれるのです。
 ルカ福音書1章は、「尊敬するテオフィロ様」と始まります。このテオフィロという人が、誰なのかはよくわかっていません。テオフィロ様の「様」という言葉は、「閣下」という言い方もできますので、地位の高い人であることはわかります。さらにテオフィロは、ユダヤ人ではない外国人の名前です。つまりルカ福音書は、私たちと同じような外国人に向けて書かれたものなのです。
 しかしここで、たった一人の個人に宛てた書物を聖書とするのは、おかしいのではないかという疑問が湧いてきます。考えようによっては、聖書としてふさわしくないと考える人も出てくるかもしれません。しかし、教会でメッセージをした後で、こういう感想を聞くことがあります。「先生、今日、まるで私一人のために語られたそんなメッセージでした。」
 ラジオをお聴きの皆さんも、「今日のこの話は、自分に語られているなぁ」という経験をされたことがあるのではないかと思います。私は、ラジオをお聴きの皆さんに向かって語りながら、やはり、お一人お一人に向かって語るというのもまた事実だからです。ですから、いつもメッセージは、一般的なお話しで終わることなどありません。今日のこのメッセージは、あなたのための言葉ですと信じて語っているのです。
 なぜ、私がそうするんでしょうか。それは、神様が私の名を呼んで、私一人に向かって語り込んで下さるという経験を、メッセージ準備の中でするからです。そこに、あなたにわかって欲しいと願う神の思いがある。聖書はあなたに向けて書かれたラブレターなのです。

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