ユダヤ人への愛のビザ発給 杉原千畝2

出演者
岩井基雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.09.30
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの手紙第一 4章20、21節
放送日
2019.09.30

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世の光の時間です。お変わりありませんか。岩井基雄です。最終月曜日の今日も、ユダヤ人たちに懸命にビザ発給した、杉原千畝について学んでみましょう。
 クリスチャン夫妻の外交官として、リトアニア共和国に赴任した杉原千畝と幸子夫妻でした。1940年7月、千畝がカウナスの領事館に勤めていた時に、ナチスに追われ、ポーランドから逃れてきたユダヤ人たちが、日本通過ビザを得るため殺到したのです。その大多数は、ビザ発給の要件を満たしていませんでした。千畝はどうしても助けたいと、日本政府に確認をしますが許可は出ません。
 ユダヤ人たちの悲痛な叫びを聞くに堪えかねた千畝は、私を頼ってくる人々を見捨てるわけにはいかない。でなければ私は神に背くと、外交官としてではなく、クリスチャンとして神の前に判断を下します。それは、外務省の命令に背き、同盟国ドイツが敵視するユダヤ人のために、ビザを発給することでした。千畝は、要件を満たしていないユダヤ人たちに対しても、大量の日本通過ビザを発給しました。
 ソビエトに併合されたリトアニアを去るその瞬間まで、千畝は、手書きのビザを書き続けたのです。そして、6000人ものユダヤ人を助けることができたのです。千畝の心に留まっていたのは、次の聖書の言葉でした。
「神を愛すると言いながら兄弟を憎んでいるなら、その人は偽り者です。目に見える兄弟を愛していない者に、目に見えない神を愛することはできません。神を愛する者は兄弟も愛すべきです。私たちはこの命令を神から受けています。」新約聖書ヨハネの手紙第一 4章20節、21節。
 人類史上、類を見ない暗黒の時代に、神の愛に生きた杉原千畝でしたが、帰国した彼を待っていたのは辞職勧告でした。しかし、二十数年後の1968年8月、杉原に一人のユダヤ人から連絡があったのです。イスラエル大使館のニシュリ参事官は、ボロボロになった当時のビザを手にし、涙をこぼして杉原に感謝したのです。その後、1974年にイスラエル建国の恩人として、1985年にはイスラエル政府から、諸国民の中の正義の人賞を受賞。2000年にはついに、日本国政府による公式な杉原の名誉回復が行われたのです。神の愛に生きた人生を、神は豊かに祝福して下さったのです。

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