一粒の麦

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.09.06
カテゴリ
人物・人生
放送日
2019.09.06

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 世の光の時間です。元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
 イエス様は、すべての人を照らす真実の光としてきて下さいました。そして、弟子たちとともに、約三年間各地を回り、多くの人を癒し、人々を励まし続けていかれました。そしてついにイエス様は弟子たちに、「人の子が栄光を受ける時が来ました」と語られたんです。
 イエス様はご自分のことを、「人の子」と言われることがよくありますが、これは、旧約聖書のダニエル書というところからの引用した表現なんですね。ダニエルという預言者が、ある時、幻をみました。荒々しい獣のような王たちの支配が続いた後に、柔和な、人の子のような方が、天の雲に乗ってこられ、主権と光栄が与えられて、すべての民を支配するようになる。そしてその御国は、永遠に滅びることはない。そのような幻を見たんです。
 イエス・キリストは、ご自分こそはこのダニエルが預言した人の子なのだと言っておられるんですね。ですから、イエス様が「人の子が栄光を受けるその時が来ました」と言われるのを聞いて、ダニエル書をよく知っているユダヤ人たちは、このイエス様こそ、ダニエル書に書かれている人の子のような方、これから私たちの国を再建して下さる救い主だと思ったことでしょう。
 もちろん弟子たちも、「いよいよイエス様が王様になって、世界を支配する時が来た。さあ自分たちを支配しているローマを倒すぞ!」そんな思いを持ったことでしょう。しかしイエス様は、「まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。」と語られたんです。
 イエス様が、「わたしが栄光を受ける時が来た」と言われたのは、この世の戦いに勝利して、世界の王様になるということを意味していませんでした。ご自分が、すべての人の身代わりとなって、十字架で命を捨てることによって、多くの人々に豊かな命を与えることができるようになる。それこそが、イエス様の受ける栄光だと言われたのですね。つまり、イエス様の栄光は、自らが人々の罪を背負い、十字架で死なれ、復活されることによってもたらされる栄光でした。それは私たちに罪の赦しと、永遠の命がもたらされる救いの道を開いて下さること。それこそイエス様の栄光だったんですね。

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