水が破れ出るように

出演者
福井誠
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

もっと詳しく見る

アップロード日
2019.06.12
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] 歴代誌第一 14章11節
放送日
2019.06.12

いいね登録

     登録数:1

いいねリストを見る

世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。福井誠です。「継続は力なり」聖書を一日一日と読み進むなら、不思議にも自然に養われていくものがあるものですね。今日も聖書を開きましょう。歴代誌第一 14章11節から「水が破れ出るように」と題してメッセージをお伝えいたします。
 「彼らはバアル・ペラツィムに攻め上り、ダビデはそこで彼らを討った。ダビデは言った。『神は、水が破れ出るように、私の手を用いて私の敵を破られた。』」
 先週も語ったことですが、歴代誌は、サムエル記や列王記と一緒に読まれる必要があります。そうすれば、歴代誌が書かれたことの意図がよりよく見えてくるからです。ここでは、サウルの死後、ダビデの王位が確立していく様が描かれています。しかし、ダビデの王位が確立するのは、即時に起こったことではありませんでした。ダビデは協力や戦いを通して、その王位を確立していくのです。ダビデは、神様が自分をイスラエルの王として固く立てて下さることを信じていましたが、その実質が伴ってくるのはまだ先のことだったのです。
 また、デビデの王権が盛んにされたのは、ダビデ個人が祝福されるためではなく、ダビデを通して、主の民イスラエルが祝福されるためでした。これが歴代誌の著者が一番伝えたかったことなのでしょう。大切な点です。
 サムエル記では、ダビデの私的なエピソードが描かれ、私たちはダビデの姿に自分を重ね、教訓的に読むことが多かったかもしれません。しかし歴代誌では、ダビデは組織の長として祝福されているのです。神はダビデ個人を祝福されたのではなくて、ダビデを通してイスラエルを祝福されたというわけです。そのダビデは、常に神にうかがいを立て祈りながらことを進めています。著者が言いたいこともそこです。自分の祝福のためではなく。皆の祝福のために絶えず祈りつつ物事を進めていく。そこに神の祝福が、留めることのできない水の勢いに例えられてあらわされていくと。
 主の水が破れ出るような、もはや妨げることのできない勢いのある祝福を、神はわたしたちを通して人々に注いで下さいます。神の恵みは実に豊かなものです。自分のことのみならず、自分を通して他者も豊かにされることを覚えたいものですね。

コメント

番組に対するコメントはまだありません。ぜひ感想をお願いいたします。

コメントを投稿する

お問い合わせ