行いによるのではなく

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.06.07
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] エペソ人への手紙 2章5節
放送日
2019.06.07

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世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
 新約聖書の福音書の中に、イエス・キリストのもとに、ある金持ちの役人がやってきたことが記されています。彼はユダヤ社会の若きリーダーの一人だったようです。その役人がイエス様に、「私は何をしたら、永遠のいのちを自分のものとして受けることができるでしょうか。」と質問してきたのです。自分が何かを行うことによって、永遠のいのちを受けようとしていたわけですね。つまり、自分の力で救いを得ることができると思っていたようです。するとイエス様は、「もし自分の行いで救いを得たいなら、神様の戒めを守りなさい」とお答えになりました。するとこの役人は、「そのような戒めは小さい時から守っております」と即答したんですね。まぁ、よほど自信があったのでしょうね。彼は真面目で、戒めを厳格に守り、人々の評価も上々でした。自分のような人間が、永遠のいのちを受けずして誰が受けることができるのかと思っていたかもしれません。 
 しかし、そんな彼の思いは、イエス様の次の言葉で完全に崩れてしまいました。イエス様はこの役人に、「あなたには、まだ一つだけ欠けたものがあります。あなたの持ち物を全部売り払い、貧しい人に分けてやりなさい。そうすればあなたは、天に宝を積むことになります。そのうえで私についてきなさい。」とイエス様は言われたのです。イエス様は、あなたが自分の行いによって永遠のいのちを得ようとするなら、実際に完全な行いをすることによって、それを示してみなさいと言われているようですね。彼はこれを聞いて非常に悲しんだと書かれています。他の福音書では、悲しんで去っていったと書かれているんですね。
 実は、これが人間が自分の力で救いを得ようとする限界なんですね。もし自分の行いによって永遠のいのちを受けよう、救いを得ようとするなら、そこには、必ず失望と悲しみが襲ってくるだけだと聖書は教えています。
 パウロと言う人は、エペソ人への手紙2章5節からこう記しています。「あなたがたが救われたのは恵みによるのです。この恵みのゆえに、あなたがたは信仰によって救われたのです。それはあなたがたから出たことではなく、神の賜物です。行いによるのではありません。だれも誇ることのないためです。」そうなんです。永遠のいのちは、それはイエス・キリストを単純に信じる信仰によって得ることができるんですね。

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