孤児の慈父 曾田嘉伊智

出演者
岩井基雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2019.04.29
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ヨハネの福音書 12章24?25節
放送日
2019.04.29

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世の光の時間です。おかわりありませんか。岩井基雄です。
 最終週の月曜日は、歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでいますが、今日は孤児の慈父としてキリストの愛を伝えた曾田嘉伊智について学んでみましょう。
 韓国の孤児を育てた日本人として、以前、田内千鶴子さんを紹介させていただきましたが、実はもう一人、キリスト者として韓国の孤児を育てた人、それが曾田嘉伊智です。 
 嘉伊智は、慶応3年に山口県で生まれ、岡山で学び、小学校教諭をし、25歳にはノルウェイの船員として香港に滞在、台湾でドイツ人経営の工場で通訳として働きます。31歳のときに、台湾で酔っ払い道端で死にそうになる中、ある韓国人が助けてくれたことがきっかけになり、韓国に恩返しをしたいと願い、38歳で韓国に渡りました。嘉伊智は、キリスト教会館で日本語教師として働く中、自分の罪を認めキリストを信じクリスチャンとなります。41歳の時、熱心なクリスチャンである上野タキと結婚し、教会の伝道師として活躍します。さらには、鎌倉保育園の京城支部長、園長として、韓国で孤児の保育活動にあたり、1000人以上の孤児をキリストの愛をもって育てあげていったのです。
 太平洋戦争後、一時、日本に帰国し、朝鮮戦争などで再入国が困難となりますが、キリスト教関係者の尽力もあり、韓国側の招請でソウルに戻り、1962年、ソウルで地上の生涯を全うしました。95歳でした。今はソウルの永楽教会が彼の働きを受け継いでいるそうです。ソウルにある外国人宣教師墓地には500近くのお墓がありますが、日本人のお墓は、曾田嘉伊智のだけだそうです。
 聖書の言葉「まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。自分のいのちを愛する者はそれを失い、この世で自分のいのちを憎む者は、それを保って永遠のいのちに至ります。」新約聖書ヨハネの福音書12章24節、25節
 この一粒の麦とは、キリストのことですが、キリスト者であった曾田嘉伊智は、キリストの愛にならい、自らも一粒の麦のように人生をかけて韓国の孤児たちのために自分のいのちを注いだのです。私たちもキリストの愛に生かされ豊かな実を結ぶものとされたいと願います。

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