パウロの護送

出演者
板倉邦雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2021.05.10
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] 使徒の働き 23章
[新約聖書] コリント人への手紙第二 13章10節
放送日
2021.05.10

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 「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、板倉邦雄です。今日は「パウロの護送」という題でお話ししましょう。
 現在、囚人の護送には、囚人が乗る目隠しの車と、その前後に車が着いて行くぐらいですね。ところがなんと、囚人パウロ一人の誤送には、百人隊長二名とその下に、歩兵二百名、騎馬兵七十名、槍の兵二百名がつきました。使徒の働き23章です。
 そこで歩兵たちは、千人隊長クラウディウス・リシアに命じられたとおり、パウロを引き取って、夜の間にエルサレムから北西約五十キロメートルにありますアンティパトリスの町まで連れていきました。夜中の護送となります。
 これも囚人パウロを、ユダヤ人四十人の暗殺集団から守るためでした。翌日は騎馬兵七十名に、囚人パウロを護送させることにして、歩兵たちは兵営に帰って行きました。騎馬兵たちは、囚人パウロをさらに北西五十キロメートルにあります、ローマ総督フェリクス官邸のあるカイサリアまで連れて行きました。総督の官邸は、地中海沿岸にあったのです。
 騎馬兵たちはカイサリアに着くと、千人隊長からの手紙を手渡し、さらに囚人パウロを総督に引き合わせました。人々から尊敬され、権威のある指導者、ローマの千人隊長のクラウディウス・リシアのもとにある人々たちは、与えられた仕事を忠実に果たすことができるということが分かります。
 一人の人のいのちを守るために、人材を注ぎ、財力を注ぐということは、権力者にとってなかなかできることではありません。権力者はしばしば、自分の利得のために権力を用いるからです。
 さて、一方ローマのフェリクス総督は、千人隊長からの囚人パウロについての手紙を読んでから、パウロに「あなたはどの州の者か」と尋ねました。パウロは「キリキア州タルソの町です。」と答えました。「それでは、訴える人々が来る時に、お前を調べることにする。」と言い渡しました。
 そして、ヘロデの官邸にパウロを守っておくように部下に命じたのです。フェリクス総督もローマ総督の権力と同様に、人々から尊敬される権威を持っているといいですね。聖書の言葉です。「この権威が私に与えられたのは、建てるためであって、倒すためではありません。」コリント人への第二の手紙13章10節

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