最高議会への出廷

出演者
板倉邦雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2021.02.16
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] 使徒の働き 22章
放送日
2021.02.16

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 「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。板倉邦雄です。今日は「最高議会へ出廷」という題でお話ししましょう。
 ユダヤには、70人で構成する最高議会がありました。議長はその年の大祭司です。ローマの千人隊長は、パウロがローマ市民であることがわかり、あわてて、ユダヤ人がなぜ、パウロを訴えたのか、その真相を知ろうと最高議会を召集させたのです。
 さて、最高議会へ出廷したパウロは、議場を見て語り出します。
 「兄弟たちよ、私は今日まで、神の前に、ひたすら明らかな良心にしたがって行動してきました。」すると、議長の大祭司アナニヤが、パウロのそばに立っている者たちに、パウロの口を打てと命じたのです。そのときパウロは、議長であるアナニヤに向かって言いました。「白く塗られた壁よ、神があなたを打つであろう。あなたは、律法にしたがって、私をさばくために座長についているのに、律法にそむいて、私を不当に打つことを命じるのか。」
 すると、そばに立っていた者たちが言いました。「神の大祭司様に対して無礼なことを言うのか。」パウロは言いました。「兄弟たちよ、彼が大祭司だとは知らなかった。聖書に『民のかしらを悪く言ってはいけない』と、書いてありましたね。」
 ところで、議長とか座長という立場にある人の役割について考えてみたいのです。議長はあくまでも、話し合いを進めていく役目です。裁判長なら、裁判を進めていく人です。議長にも発言権はありますが、決定権はありません。決議は議場にあります。裁判でしたら裁判官たちにありますね。
 今回、パウロの議場での発言に対し、裁判長だった大祭司アナニヤが、「パウロの口を打て」と言ったのは、議長としてはあるまじき行為だったことになります。それに対してパウロは、「白く塗られた壁」と言い放ちました。それは、神の律法をもって訴えられたものをさばく者が、自ら神の律法を犯すという矛盾を犯していたからです。表面は白く綺麗に塗られた壁でありますが、その内側は、シロアリに侵食された腐った壁のような指導者にはなりたくないものです。

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