十字架への道

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2021.02.08
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] マルコの福音書 15章
放送日
2021.02.08

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 「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
 教会のシンボルマークは十字架です。それは、イエス・キリストが十字架につけられたことに大きな意味があったからです。今週は、このイエス様の十字架への道をお話ししましょう。
 もちろんイエス様は、十字架につけられるような悪いことは何一つなさいませんでした。しかし、当時のユダヤの宗教家や最高議会の議員たちは、なんとかしてイエスを死刑にしたいと願っていました。イエス様が、自分を神の子、キリスト、救い主だと公言し、彼らの偽善や形式主義を厳しく批判なさっていたからです。彼らは、イエス様をでっち上げの宗教裁判にかけて、神を冒涜している罪で死刑に値するという判決をくだしました。
 彼らは自分たちで、イエス様を石打の刑にすることもできましたが、それでは不十分と考え、当時、ユダヤ地方を治めていた、ローマ総督ピラトのもとにイエス様を連れていき、ローマの死刑方法である十字架刑を要求したのです。
 総督ピラトは、彼らがイエス様に対して激しいねたみを持っていることに気づいていました。そしてイエス様には、ローマの法律に照らしても、死刑に値する罪を見いだすことができませんでした。ですからピラトは、「この人は何の罪もない。この人を十字架につける理由や原因は何もない」と、三度も繰り返して宣言していたのです。
 また過越祭りの時には、犯罪人の一人に恩赦を与える習慣がありました。そこでイエス様を、恩赦の対象にしようと提案したのです。しかし、宗教家たちに先導された群衆は、「イエスではなく、バラバを釈放しろ。イエスを十字架につけろ。」と激しく叫びたてていきました。
 結局ピラトは、民の声を恐れ、これ以上の混乱を恐れていました。そこでイエス様を、十字架につけるようにと引き渡してしまったのです。十字架刑は、非常に残酷な処刑方法です。両手と足を太い釘で十字架に打ち付け、死ぬまで、そのままの状態に放置するのです。数時間もの間、想像を絶するような激痛に耐え続けなければなりません。ですから早く死ねように、十字架刑の前には、囚人を徹底的に痛めつけてもよいという習慣すらありました。イエス様は鞭打たれ、いばらの冠を被らされ、十字架を背負い、処刑場に向かっていったのです。

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