信仰の人 長尾八之門

出演者
岩井基雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2021.01.30
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] コリント人への手紙第一 13章10,13節
放送日
2021.01.30

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 「世の光」の時間です。お変わりありませんか、岩井基雄です。この土曜日は、歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでみましょう。今日は加賀藩、今の石川県で信仰の人として歩んだ、長尾八之門についてです。
 長尾八之門、旧姓、長尾八内は、加賀藩の武士の孫として金沢に生まれました。3歳の時に父が病死し、30歳で祖父の地を受け継ぎます。34歳で高岡町奉行となり、誠実に町を治め、人々から信頼されました。46歳の時、八内は金沢の卯辰山で開墾に従事していた「浦上四番崩れ」で流刑に処されたキリシタンたち、およそ500名の監督を命じられたのです。八内は、彼らが貧苦と屈辱の中でも聖書が語る神様に信頼し、誠実な祈りの生活を送る姿に深い感銘を覚えました。
 ある時、八内は、彼らが隠し持っていたキリスト教の小冊子を借りて、むさぼり読みます。そこに記された、天地万物を創造された神、また罪の赦しに心が深く揺さぶられたのです。明治維新となり、キリシタンたちが長崎へ帰った後、八内は事業に失敗し、財産のすべてを失ってしまいます。虚脱状態にあった八内は、ある夜、金沢でウィン宣教師が語る、キリストの愛に深い感銘を覚え、自分の心が真理と愛で満たされるのを感じたのです。その時に、この宣教師が語っていたのは次の聖書の言葉でした。
 「完全なものが現れたら、部分的なものはすたれるのです。こういうわけで、いつまでも残るのは信仰と希望と愛、これら三つです。その中で一番すぐれているのは愛です。」新約聖書 コリント第一の手紙13章10節、13節
 神の愛と真理に導かれた八内は、自分の罪を認め、キリストへの信仰を告白し、自らを、八之門と呼び、信仰の歩みを始めたのです。彼の人生の転換は家族に影響を与えました。彼の次男の巻が同じ年に洗礼を受け、妻も他の子たちも、数年のうちに次々にクリスチャンになります。この次男の長尾巻が、後に、初の北陸出身日本人伝道者となるのです。また彼の子孫は、その後の80年間に、130人の者たちがキリスト者となりました。長尾八之門は、いつまでも残る信仰と希望と愛に生かされ、それを大胆にまわりの人々に伝えていったのです。

コメント

岡宏樹
長尾巻ー長尾乙姫ー村上郁子ー江藤眞喜子ー岡宏樹です。
長屋八内(ながやはちだい)ではないですか?
鎌倉御家人平影村の興した長尾四家(相模長尾氏/総社長尾氏/足利長尾氏/越後長尾氏)の、特に上杉謙信公(と戦国時代)の影響だと聞いています。

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