ルカの福音書39-力衰えても

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.11.05
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 2章
放送日
2020.11.05

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 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。
 今週の聖書の箇所には、84歳の女預言者アンナという人物が出てきます。女預言者アンナは、神殿でシメオンが赤ちゃんのイエス様を腕に抱き、神をほめたたえていた場所に一緒にいました。
 聖書には、ちょうどこのとき、彼女もそこにいて、神に感謝を献げ、そしてエルサレムの贖いを待ち望んでいるすべての人々に、この幼子のことを語ったとあります。ここに、アンナもまた一緒に抱っこしたとは記されていないのです。
 ある高齢の牧師がこの箇所の説教で、なぜアンナもまた、自分の腕にこの赤ちゃんを抱かなかったのかが今はよくわかる。84歳になって自分が抱っこして、この赤ちゃんを落とすようなことがあってはならないと思うからだと、そして、自分は年をとるまで、このような気持ちが分からなかったと語られていました。
 この言葉を聞いて、なるほど40歳半ばの自分にはわからないことがあると思いました。年を重ねていないとわからないことがあるのです。ご年配の方に届く言葉を持っていない自分の若さゆえのふがいなさを思います。しかし、84歳のアンナだからこそ語ることのできる福音の語り方があるのです。アンナは、抱っこできないことに落ち込んではいませんでした。アンナは神に感謝をし、神殿に来るすべての人々に、この幼子のことを語ったとあります。若い牧師では届くことのできない伝道があります。年を重ねたものたちだからこそ分かり合え、共感しあえる、伝えることのできる福音の語り方があるのです。
 高齢で、はつらつとした足取りで、教会にいらっしゃる姿は大きなあかしです。なんであんなにキラキラしているんだろうか。私たちの教会には、ホットカフェという高齢の方々のお茶の時間があります。そこで、皆さんのほっとする場所はどこですかと質問をしたときに、「この教会が私のほっとする場所です。」と言われたのです。「他にも公民館で、こんな集まりはあるんです。でも教会の集まりは楽しい。ここは、人の悪口を言わない。」
 なんと嬉しい言葉だったでしょうか。アンナがエルサレムの贖いを待ち望んでいる人に伝えたように、高齢になってからイエス・キリストに出会い洗礼を受ける方々がおられます。ラジオをお聴きの皆さん、何歳になっても、イエス・キリストを信じることはできます。高齢になったからこそわかる聖書の真理に触れていただきたいと思います。福音は、あなたのためのものです。

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