ルカの福音書38-高齢者からのバトン

出演者
大嶋重徳
制作
再生時間
5min

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アップロード日
2020.11.04
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 2章
放送日
2020.11.04

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 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。
 今週の聖書の箇所には、84歳の女預言者アンナという人物が出てきます。実はルカ福音書1章、2章では、エリサベツとザカリヤ、シメオン、アンナという高齢者の存在が出てきます。エリサベツとザカリヤの夫婦は、若いマリアの信仰を支えた存在です。また84歳のアンナの前に出てくるシメオンは、主キリストを見るまで死なないという、聖霊のお告げを受け、イエス・キリストの預言の実現に欠かせない存在です。そして、今週お話をしている女預言者のアンナは、84歳の生涯の大半を、宮の中で祈りと断食の中を歩んでいたのです。このような高齢の信仰者の存在によって、イエス・キリストの人生は地上で始まり、高齢者の方々の励ましを受けて、若く貧しいマリアとヨセフの夫婦は、子どもを育てていくことに慰めと励ましを受けたのです。
 聖書の歴史のスタートには、このような高齢の奉仕者がいたことを、ルカ福音書は明確に記しているのです。日本全国で、教会に若者がいないと言われます。確かにそれは深刻な状況です。しかし、そのことで教会を守ってきた高齢の方々が、軽んじられるようなことがあってはなりません。教会の信仰をつなぎ、この国のこれからのためにとりなし、祈り、人が救われ、慰めを受けることを待ち望んで下さる方がいて、教会は、社会は、次世代にバトンを渡すことができるのです。
 私の教会では、中学生、高校生の集まるクラスに、レジェンドウイークという日曜日を持っていました。それは70歳、80歳のクリスチャンの方をお招きして、自分がどのようにクリスチャンになったのかを、どんな人生の試練があって、どんなお祈りを神様に献げてきたのかということを、生徒たちに話してもらうのです。
 戦争を終えたばかりの時期に、人生にどれほどの迷いがあったのか、しかし神様の存在が、その人をどのように支えてきたのかを話してくださるのです。中学生たちも、目を輝かせて聞いてくれます。そして彼らは、その方の信仰が今の信仰にまっすぐにつながっていることに気がつくのです。
 その方がいなければ、今の自分はないとも言えるような、信仰の歴史を若い世代にも感じて欲しいと願っています。若い世代のためには欠かせない、高齢者の存在が求められているのです。

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