真理とは何か?

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.10.20
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 23章
放送日
2020.10.20

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 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。
 イエス様は捕らえられ、ユダヤ議会から死刑の宣告を受けました。宗教指導者たちがイエス様を憎んでいたのは、イエス様が、ご自分を神の子救い主であると言い、神を冒涜していると判断したからでした。当時ユダヤは、ローマ帝国の属国でしたから、ユダヤ人たちは自分たちで死刑を行う権限を持っていませんでした。しかし、宗教的なことに関しては、自分たちで裁判を行い、石打ちで死刑執行する権利が与えられていたのです。ところが彼らは、イエス様を石打ちにせず、わざわざローマ総督ピラトのもとに連れていきました。イエスは、ローマ政府が死刑にすべき罪を犯したと言い張ったのです。彼らは、ただ石で撃ち殺すだけでは気がすまない、もっとむごたらしい十字架刑がいいと思ったのでしょう。イエスを十字架につければ、神に呪われたものということになって、イエスに従うものなど誰もいなくなるだろう。そう考えたのかもしれません。ともかく彼らは、イエス様を石打ちにするのではなく、十字架につけることを望んだのです。
 さて、総督ピラトは、ユダヤ人からむりやりイエス様を押し付けられたわけですが、ローマ法に照らし合わせて判断しても、十字架につけるだけの罪を見いだすことができませんでした。イエス様は、ピラトにこう言われました。「わたしが王であることは、あなたの言うとおりです。わたしは、真理について証しするために生まれ、そのために世に来ました。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。」
 このように言われたのです。するとピラトは、イエス様に真理とは何なのかと尋ねたのです。ピラトは、イエス様のことばに戸惑いを覚えたことでしょう。彼の頭には、国を進展させるためには、絶大な軍事力と、経済力と、指導力が必要だということしかなかったからです。ピラトは、イエス様の真理の中身を聞こうとはしませんでした。「真理とは何か」とわざわざ問いながら、イエス様の答えを待たずに外に出て行ってしまったのです。このまま真理について話しを聞き続けたら、それに対して、どういう態度を取るか決断を迫られるのではないかと無意識に恐れていたのかもしれません。しかしもし彼が、イエス様の前にとどまり、真面目に真理の意味を理解しようとしたなら、目の前にいる方こそ、真理なる方であることを知ることができたでしょう。

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