ペテロの気づき

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.09.18
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 22章
放送日
2020.09.18

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世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
 イエス様は、当時の宗教指導者たちのねたみによって捕えられてしまいました。 イエス様が逮捕されたのは真夜中でしたが、すぐにイエス様に対する審問が始まりました。その審問の様子を、弟子のペテロはこっそりと眺めていました。しかしペテロは、そこにいる人たちに何と三度も「イエスなどを知らない」と、最後には呪いをかけてまで否定したのです。するとそのとき、鶏が泣いたんですね。
 ルカの福音書にはこう記されています。「するとすぐ、彼がまだ話しているうちに、鶏が鳴いた。主は振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、『今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います』と言われた主のことばを思い出した。そして、外に出て行って、激しく泣いた。」
 鶏は、いつも夜があけるときに泣きますから、それ自体は特別なことではありません。しかし鶏が泣いたとき、イエス様が振り向いてペテロ見つめられたのですね。それでペテロは、イエス様が以前語られたことばを思い出しました。つまり、あのペテロをわれにかえらせたのは主のまなざしでした。
 イエス様は以前、ペテロのためにこのように祈られました。「わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈りました。ですから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」
  イエス様は、三度も否定してしまったペテロ見つめられましたが、それは叱責のまなざしでも、失望落胆のまなざしでも、悲しみのまなざしでもありません。ペテロの弱さを見抜き、その弱さを知っているがゆえの、愛といつくしみに満ちた祈りのまなざしだったのです。ペテロは、イエス様のまなざしを見て、イエス様のことばを思い起こしました。すべてご存じの上で、いつくしみ、祈り続けて下さるイエス様の愛の深さに、心を打たれたことでしょう。
 ある神学者がこう言いました。「罪とは何か、それは神を知らないこと。従って自分自身も知らないことです」と。ペテロは、自分自身の真の姿を知らなかったことに気づき、泣き崩れてしまいました。しかしここから、ペテロの新しい歩みが始まっていくのです。

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